姫路市議会本会議における
個人質疑・質問方法の改善提案

−市民の負託に応えられる体制確立のために−

下表は姫路市議会の本会議質問時間のうち、割り当てられた「持ち時間」と「持ち時間を使い切らなかった時間(残余時間)」について記載したものである。
会議名 種別 持ち時間(分) 質問時間(分) 残余時間(分) 未消化率
平成15年 第1回定例会 代表 360 313 47 13.1%
第4回定例会 個人 390 314 76 19.5%
第3回定例会 個人 390 289 101 25.9%
第2回定例会 個人 390 210 180 46.2%
第1回定例会 個人 320 192 128 40.0%
(個人小計) 1490 1005 485 32.6%
平成14年 第1回定例会 代表 360 353 7 1.9%
第4回定例会 一般 360 242 118 32.8%
第3回定例会 一般 380 325 55 14.5%
第2回定例会 一般 360 258 102 28.3%
第1回定例会 一般 371 271 100 27.0%
(個人小計) 1471 1096 375 25.5%
平成13年 第1回定例会 代表 395 368 27 6.8%
第4回定例会 一般 395 289 106 26.8%
第3回定例会 一般 415 353 62 14.9%
第2回定例会 一般 415 308 107 25.8%
第1回定例会 一般 370 306 64 17.3%
(個人小計) 1595 1256 339 21.3%
平成12年 第1回定例会 代表 420 342 78 18.6%
第4回定例会 一般 395 275 120 30.4%
第3回定例会 一般 415 330 85 20.5%
第2回定例会 一般 395 262 133 33.7%
第1回定例会 一般 391 231 160 40.9%
(個人小計) 1596 1098 498 31.2%
個人合計 6152 4455 1697 27.6%
合計 7687 5831 1856 24.1%

(1)現状

@目立つ個人質疑・質問の残余時間

平成15年1年間だけをみても、8時間5分(485分)という全体の3割近い個人質問時間が実際に質問されないまま消滅している。本会議といえば、議会活動の中でも一番の表舞台であり、市長に直接質問することも可能な大変重要な会議であるにもかかわらずである。市民の負託に応える議会であるために、質問・提言すべき時間を無駄にしないよう努める必要がある。

A長い質問時間割り当てによって、一括質問方式の弊害が顕著に(一括質問方式⇔一問一答方式)

長い持ち時間の一括質問と相応分の一括答弁は緊張感ある質疑応答にならず、席を立っている議員も多い。また、傍聴人以外の多くのケーブルテレビ視聴者にとっては、質問要旨を持っていないことから、質問内容と答弁の間があり過ぎて、内容の把握に困難が生じていることが容易に推測できる。

本会議については「質疑事項が数項にわたる場合であっても、一問一答をしないで質疑者が質疑事項の全部を述べるのを例とする(参議院先例録)」という説もあるが、一問一答形式の方が、充実した審議内容となることは間違いない(将来の課題)

 ※ 姫路市議会では委員会でも一括質問方式をとる議員も多い

(2)残余時間が多く発生している原因


@議員の1回の質問時間が概ね30分以上であること(会派により異なる)


A再質問、再々質問を想定しているものの、想定時間を多めにとりすぎ、結果として未消化となっている


(3)提言


1回の質問時間は概ね20分程度にとどめ、その分、年間の質問回数を増加させる(取捨選択は自由)


(4)提言以外の改善策


@残余時間は同一会派2順目議員が消化する(通告事項の範囲内で、質問内容を充実させる)


A残余時間を次定例会以降に引き継ぐ(会期不継続の原則からすれば適当ではない)


B質問時間割り当てにおける会派人数割(大会派に過小割り当て)を廃し、議員1人当たりの純粋均等割り当てにする(将来課題)