01/16 (金)
車で県庁。県会警察常任委員会の閉会中調査。予算要求の概要等について簡単に説明後、閉会中調査事案である「重要犯罪及び重要窃盗犯の取締り」について事務概要の説明と質疑応答。
県内では先月末に稲美町で起きたタクシー運転手殺人事件、加古川市小学生女児殺人事件(警察庁捜査特別報奨金制度対象)など未解決の重要犯罪事件が残っているが、実はいずれも加古川署管内の事件である。通常の犯罪対応に加えて、これらの重要な犯罪が1警察署で起こっている。加古川署に対する本部の支援体制や他の犯罪等に対する影響、警視正配置署への格上げの声があることを踏まえて質問。また特定事件のための機動的な人員配置や特に業務の平準化のための各署の定員見直しについても強く言及しておく。
T刑事部長の説明では、本部や周辺各署からの応援を含め、前者は100人体制、後者は40人の本部員体制で引き続き捜査中という。
加古川署は警察官410名と姫路署に次いで県内2位の規模の警察署であり、管内は加古川市・稲美町・播磨町で人口33万2千人。私も警察常任委員会で県内各署を調査にいっているが、8月1日の同署の調査時点では重要犯罪を含む刑法犯全体の認知件数では県下1位であった。犯罪数で比較してもあまり意味がないので、人口比や警察官1人あたりで比較すると、平成19年度実績では刑法犯認知件数が6,797件、警察官410人で割り、警察官1人あたりの犯罪件数にすると年間16.6件。これも姫路署や明石署を抑えて1位となっている。
一方、同じ県内でも同19年データで警察官1人あたりの刑法犯認知件数では低いところで美方署の2.7、豊岡北署の2.8件(今年度警察常任委員会調査済署の比較だが、残りの署を考えれば最低は変わらないと推測)。同じ犯罪内容であっても事件に着手するかどうかの基準やその後の対応に差が出てしまうと懸念されるほどの差である。管内調査で訪れた署の中には、休職なく皆元気に勤務していますと挨拶された暑があったのをよく覚えている。署によってまるで雰囲気が違うのである。牧歌的な雰囲気と殺伐としている雰囲気のと言えばいいのだろうか。とはいえ給与は物価水準等で区分される地域手当の違いがあるぐらい。犯罪が少ないのはいい話なのだが、そうでない署のことも考えれば、業務の平準化を進めなければならない、そのためには署の定員の見直しは当然である。
O県警本部長が最後に特に答弁された話では、非都市部では警察官や駐在所の存在そのものが犯罪の抑止効果となって低い犯罪発生率となっている側面があることも説明しつつも、「アンバランスがあることは事実。警察官一人あたりの業務の平準化については毎年不断の努力をして見直しているが、現在関係部署で見直しの作業をしている」ということであった。
委員会終了後の夕刻、議会の質疑内容を聞いたという方から質疑内容等について厳しい声がメールで届いた。いろいろ記載されていたが、最後には、自分ももっと勉強しないと軽く見られるとあった。自分なりに話を聞いたり本を読んだりして勉強しているが、さらに勉強しないといけないと改めて思った。
そういえば、先日、議員力検定という地方議員向けの検定試験の案内が届いた。例題を見ると最初だからだと思うが中学高校程度の基礎的な設問だったので驚いた。現職地方議員と大学教授らが取り組んでおられる民間の検定のようだが、現実に即したものなのだろう。有権者に所得制限等のない普通選挙では政治家を選ぶ民主主義は構造的にこうした基礎的な資質の問題を抱えている。
現在、政治家を選ぶ選挙と一般公務員の任用方法である試験は全く別の運用をされているが、民主党だけでなく自民党の若手も政府への政治家登用増を主張しているように、高級官僚にも政治任用をするなど前者が優先される時代がくる。そうした時代に議員の基礎的な知識等に疑問符がついているようでは、政治不信の改善も難しく、国民から見れば、官僚不信はあっても試験組の方がまだよかったという結論になるだろう。政治家が直接公選なのに信用度が低いのはこうしたことと無縁ではない。これを克服するには1議員あたりの有権者数を増やし、権限を与え、なりたい職業にあげられるようにして人材を確保することか大事だ。
終了後、県庁西のマルシェ。カツカレー。久方振りだが極めて美味。
今年初となるマルシェのカツカレー。熱々ながら急いで食べたため上あごの皮がむけました
その後、ふる里の弁当。その後、J党の会派の控室。議会改革関連のプレゼンテーション、意見交換など。その後、民主党会派の議員団総会。議会改革、定数問題等について報告あり。委員会議事録に質問委員名の記載がないことをはずかしく思っていたが、改善される可能性が出てきた。善は急げである。7月にも予定される県知事選挙の対応についても協議。
終了後、兵庫県老人福祉計画にかかる勉強会。今日はこのほかH県教委高校教育課長、県土整備部のO高速道路室長、県警総務部のO調査官らから説明など。事務所に帰り作業。 |