04/01 (土)
早朝、家族控室の他の家族の話し声で起きる。Rは雪之介や実家のモカ・モモの朝ごはんをあげるため一旦帰宅。途中、ローソンで買い求めたおにぎり、サンドイッチなどで朝食。その後、先生からCT写真を見つつ病状説明を受ける。「(脳の腫れで)脳室が一杯になってきている。閉塞性の水頭症である。また、脳ヘルニアが起こりつつある状態である。意識レベルは1ケタ=軽/2ケタ=中/3ケタ=重/の3段階でいうと、今日は2の状態で落ちてきている。更に悪化するかは誰も判断できない。内科的にできる施術の範囲を超えてきている。先ほど、脳神経外科の先生に連絡した」
一旦、家族控室で待機した後、脳神経外科の先生と面談。「今朝、話を聞いた。水頭症で意識は”軽眠”状態。今後ひどくなると3ケタ(重度意識障害)になる。個人的には手術をした方がいいと思う」。10分ほど手術の是非を含めて家族会議。その後、先生のところに行き「お願いします」。
伯父、仕事帰りに来訪。状況説明。その後、集中治療室内の別室で待機。手術同意書を示しつつ「手術とは関係なく、途中に脳幹梗塞を起こして、結果として亡くなる可能性はある」。また「(後頭部を手術するため、顔を下に向ける)腹ばい手術のため、手術中に心臓が停止しても、心臓マッサージできない危険性もある」という留意事項の説明も。近年、患者に対するインフォームドコンセント(説明を受けたうえの同意)が一般的になってきているというが、徹底されている。母が手術同意書にサイン。
家族控室へ戻った後、麻酔科の同意書にも別にサイン。手術は3〜4時間かかる見込み。長時間の手術ということで、Rを残し、叔父や家族は車で一旦帰宅。私も風呂に入っていなかったので、坂田町の銭湯「憩いの湯」。験を担いで”77”番の下駄箱へ靴を入れる。その後、病院へ。従兄のJちゃんが家族控室に。その後、母の実兄Iさんも来訪。病状説明など。いろいろ話す。従兄曰く「まさかあの元気なおっちゃんが倒れるとは…」。その後、看護師さんから手術終了の連絡。脳神経外科の集中治療室で先生から手術の説明を受ける。
「手術は2時間ちょっとで順調に終った。腫れはそんなにひどくなかった。水頭症の水を抜く管は左下から入れた。きれいに水が抜けたことを確認した。手術では、十分に止血を確認した後、小脳に人口硬膜をあててやんわり縫った。にじむような出血があるかもしれないので、縫っている間も見ていたが、血はとまっていた。腫れが悪化して髄液が流れ出てきたり、脳にばい菌が入って脳炎や他の感染症にならないようにした」「今日は人工呼吸器を使って呼吸しており、現在のところ瞳孔が閉じている(生きている)が、(手術と関係なく)脳幹梗塞が進んだり、脳ヘルニアが予想を越えて悪化するようだと、瞳孔が開いてしまう(死んでしまう)可能性もある。というのも、悪い脳梗塞の場合、腫れがどんどんひどくなることがある。1〜2週間様子を見ないといけない」「麻酔切れに合わせて徐々に意識が戻ってくるが、明日の朝まで人工呼吸器をつけておく」「よくなれば流動食が食べられるようになる」
質問「脳幹につながる動脈がつまっているということですが、これを復活させる方法はないのでしょうか?」 先生の答え「今は脳梗塞が起こったばかりの急性期。バイパス血管手術という方法がないわけではない。今後、慢性期に入っていったときに考えられる」 「血管が弱くなる原因は何だったのでしょうか?」 先生「特定の要因がある場合を除けば、たばこと答えている」
勤務先の事務長さん来訪。病状説明。「先日の夜、泊まりの時だったかな。お父さんと話したばかり。仕事の話ではなく、孫の話などをした。『孫はいいもんだよ』とか」。その後、家族5人で父と面談。 |