10/21 (木)
朝から、砥堀の墓地、床下浸水、山崩れの現場訪問。
市内各地の被害状況 http://himeji.g-serve.net/pdf/20041021122453.pdf
近隣住民の方から、長靴をはかないと駄目といわれるが、10時から市議会合併問題特別委員会があるため、仕方がなくスーツで訪問。
想像以上にひどい。状況写真をとりつつ、住民の方や自治会、農区の方から話を伺う。後ほど、県や市の担当者も現場を見に来てくれるという。墓地に入ると、墓石が土石流に押し流され、流出している。墓地の上の山の斜面に降った雨が、川のようになって一つの流れをつくり、それが地すべりとなって流れ出たという。
山から流出した土の層は粘土層。ただし見た目は普通の土のよう。見分けがつかず踏み入れると、靴がずっぽり埋まってしまった。床下浸水のあった家の方の御好意で靴下を借して頂く。なんともはずかしい失態。
車で市役所。合併問題特別委員会。姫路地域法定合併協議会の事務調整項目の最後として人事部会の案件が議題。資料での簡単な方針説明はあるが、数日前から税務当局に関する情報も聞こえてくるなど不穏な話もあったことと、特別職、一般職の身分等の協議の方針について、最後の事前意見表明の場でもあるため、総務局長にも同席いただいた。
本来はいずれ一括して取り上げる予定だった公務員制度問題、補助金問題についても合併に関連する部分は少し前倒しで触れた。調整の基本方針にあった行革の方針や当初の行財政シュミレーションの前提は、編入合併という形式やサービス水準を落とさないという考えのもとで、今のところ「新規職員の採用減」だけの結果になりつつあるからだ。結果としては、「地方公務員法第42条」問題は、市民や議会にも全く知られていない内容だったようで、散会後他会派からも複数の議員が私のところに聞きに来た。実は予算書を見ても全くわからない。報道がなければ取り上げられなかったかもしれない。
何人か周辺にも当たってみたが、若い世代は当事者でも規約を含め知らなかった。よくわからない組織だ。最終的には、善処するという答弁も多かったが、他から指摘されなくても自ら措置するのが理想。これまでの例から言っても誰かが指摘しなければ、変わらないだろう。自ら律するということは誰にも難しい。自分も然り。
しかし、当問題に限っても一応、行革の実施計画の俎上に上がっている部分もある。もちろん上がっているのは4階建て(共済保険・共済年金・地方公務員法第42条・その他補助金)という厚すぎる支援を受けているところだけ。それも実行されていない…。浸れば感覚は麻痺する。学校を卒業してそのまま入ってしまえばそれが当たり前。最後は人の金…。
もっとやれとある先輩議員が私に言ったが、誰が好き好んでこんなことを言いたいだろうか。そんな人間でもない。
「水面下で言って下さい。その方が(議員にとって)得です」という行政の人もいた。それで取引する人もいるという(この取引の問題もいずれ記す)。モンテスキュー(昔、この名前で掲示板に書き込んでくれた人もいた…)ではないが、三権分立の役割を果たすのが議員に与えられた役割。もちろん、市民、特に納税者の皆さんには、いずれ一括して明らかにさせていただく。その後、喫茶城陽。
その後、報道関係者と懇談。姫路文学館や塾問題、その他諸々。最近健筆どころか、自主規制する方も多いらしい。頑張ってもらいたい。その後、某課長も合流。
その後、地域の方の台風被害の陳情に同行。河川部、産業局など。下記のような写真を見せつつ状況説明など。人的被害はないにせよ、自然災害であり、市の土地にある墓地という特殊事情もあることから、行政として対応してもらえるようお願いした。
分かりにくいが中央が川(治山用水路)。地すべりで崩れ落ちた竹や木や土砂が埋め尽くしている。下はすぐ民家。二次災害の危険性もあるということで、兵庫県がすぐに復旧に取り組んでくださることになった。
墓地の最上部。上の山の斜面が崩れて地滑りがおこり、墓地に流れ込んだ。中央に土砂が流れ込み、以前あった墓石等がなくなっている(下に流されたり、墓石が倒れて粘土の中に埋もれている)。
土砂だけでなく木も根ごと流されており、墓石をめちゃくちゃに破壊している。
その後、市政懇談会。災害対応や行政や議会、その他様々な話。また、私がどんな人間か少し興味を持っているという。ならば、と生い立ちや家族のことも話す。
中学生の頃、母に「”ここ”は、おかしいことに気付いてもそのままにして、後でいろいろ言うところ」だと言った記憶がある。高校では、絶対に上京しなければならないと思い、東京の大学だけを受験。結局、上京と大学・人間が縁で政治の世界に入ることになった。議員会館で学生秘書をしていた時の話もした。学生がいる場所でもないし、そう見えもしない。私設秘書のバッジを頂き、名刺を持ち、普通に秘書の顔をして仕事をした。企業に対してパーティー券も売った。政治資金の処理もした。若輩者ゆえ調子に乗って先輩(現某代議士秘書)から大目玉をくったこともあった。今、市議会に来て、ひとり青いことやきれい事を言わせてもらっている。ここでできなければ、議員として何もできないことになる。成果を上げなければ、選んでくれた人に申し訳がたたない。今の自分の非力をはじる。
今日話した方は、定年を待たずして、自分の夢を追いたいとさえ思うという。退職後の各種計画を話す時に真に楽しそうな顔がのぞいていた。様々な圧力のある、正義や法だけでは語れない世界。昔はもっと大変だったと思う。今、変な圧力を排除する先進施策もある。次代を担う人には、そんな伝家の宝刀を与えてあげてほしい。”ここ”は今でも狭すぎて逃げられない社会なのだ。今日は、めったにしない話をした。また、今日はいい店も教えてもらった。この店は内緒にしよう。
|