県議会決算特別委員会
平成21年10月15日 竹内質問と答弁について


決算特別委員会の質問と答弁をまとめましたので公開します。
◆議事録の公式速報版も公開されるなど少しずつ公開までのスピードが速くなっています。


質問要旨(クリックすると質問の該当箇所へ飛びます)  質問通告-前日

小問・枝問 質問趣旨・その後の措置など
1.昨年度策定された「新行革プラン」の実施に伴い県民からどのような反響があったか
(1)20年度実施された長寿祝金支給事業の廃止・100歳高齢者祝福事業の見直し
(2)21年7月に実施された老人医療費助成事業・乳幼児等医療費助成事業の見直し
(3)市町ボランタリー活動支援事業の見直し

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2.管制塔機能救急医療機関支援事業について
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3.姫路地域への地域救命救急センターの整備について

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4.新型インフルエンザのワクチン接種について
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5.ジェネリック(後発)医薬品の導入について

新事実あり
6.認定こども園について
(1)本年度の認定見込み数について
(2)まず地方から幼保一元化の提案

新事実あり
7.障害者年金の就労による中止について


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質問・答弁全文

民主党・県民連合、姫路市選出の竹内英明でございます。よろしくお願いします。


項目 質問・答弁
1.昨年度策定された「新行革プラン」の実施に伴い県民からどのような反響があったか

(1)20年度実施された長寿祝金支給事業の廃止・100歳高齢者祝福事業の見直し

(2)21年7月に実施された老人医療費助成事業・乳幼児等医療費助成事業の見直し

(3)市町ボランタリー活動支援事業の見直し
 健康福祉に関する昨年度決算の審査に当たって、通告どおり質問させていただく。
 まず、昨年度策定された新行革プランに関連した質問であるが、昨年度実施されたいわゆる100歳の方に5万円を支給する「高齢者祝福事業」、88歳に3万円を支給する「長寿祝金支給事業」、これらを廃止した。この見直しについて、どのような反響が県民の皆さんから寄せられたか確認したい。

 そして、2番目として、本年の7月から実施をされた老人医療費助成事業、そして乳幼児等医療費助成事業、これも見直しがなされた。

 そして三つ目には、市町ボランタリー活動支援事業、この通告に掲げた3点の見直しについて、県民からどのような反響があったか、まず教えていただきたいと思う。

○(崎山健康福祉部総務課長)  行財政構造改革の推進方策に基づいて、ご指摘があった長寿祝金支給事業、あるいは100歳高齢者祝福事業、これについては平成20年度から、さらには老人医療費助成事業や乳幼児等医療費助成事業などの福祉医療制度については、本年7月から制度の見直しを行ったところである。
 見直しの実施に当たっては、県民の理解を得ることが重要であることから、「県民だよりひょうご」や、市町広報紙などを活用して、見直しの趣旨、内容について周知を図ったところである。特に福祉医療制度については、1年間の周知期間を確保するとともに、医療機関へのポスター配布、市町における受給者証の交付にあわせた個別通知など、きめ細やかな広報を行ってきたところである。

 見直し案の公表後、県民の皆様方からは、両事業を所管する各課に対して、おのおの40から50件程度にはなるが、制度見直しの撤回などの意見も寄せられた。しかしながら、見直しの趣旨を丁寧にご説明させていただくことによって、一定の理解が得られたところと考えている。 あわせて、各市町からも住民との問で大きな混乱が生じたとの報告も受けていないことから、これらの事業の見直しについては、円滑に実施できたものと考えている。

 また、市町ボランタリー活動支援事業の見直しについては、事業の定着状況などを踏まえて、県と市町、市町社協の運営費の負担割合を見直したものであるが、県民への直接の影響はないものと考えている。

○(竹内英明 委員)  ありがとうございました。実は、私、なぜこの質問をしたかと申し上げると、この行革、新行革プランの審議、私も特別委員会の委員であったが、非常に県議会からもこの見直しについて慎重な意見が挙がっていた。

しかしながら、私、最初に示されてから、今、約2年ぐらい経過をするのか、その間に、この長寿祝金支給事業、100歳高齢者祝福事業について、実はほとんどこの話を県の財政難によって、こういうのがなくなるという話を地元等でもされなかった。また、老人医療費助成、乳幼児等医療費助成、現実に窓口では一部負担金が上昇した、こういう話があるかもしれないが、実は全く聞いたことがない。市町の担当者の方からは、「県はこんなものを減らしてはいけない」こういう意見はあった。しかしながら、現場の皆さんは、なぜ我々に対してこういう意見を思っていても言わないかというのは、これは実は、市や町がやってるんじゃないか、このように思っているわけである。

 例えば乳幼児医療費助成の事業にすると、例えば県下の市や町でも、明石市とか朝来市というのは、独自に県が補助対象としている小学校3年生ではなくて、6年生まで、これは所得制限があるが事業を行っている。一番進んでいるという小野市であるが、これは中学校3年まで、基本的にすべての医療費が無料、これは所得制限なしということであって、県が一定の底上げをして事業をスタートさせたという部分はあるかもしれないが、私は、市会議員時代、国保で独自財源を投入すると、国からペナルティーがあって、残念であるが、国は潤沢な市町村にはお金を減らす、こういうような考えがあった、兵庫県はそういうことはしていないが、実はもう市町で独自にこういう制度をつくっている。

私たち民主党は、基礎自治体を一番重視した考え方でやるということをマニフェストに掲げたが、我々はこれから10年間で3割もの職員の皆さんを減らしていく、こういう中では、事業全体をやはり市町に円滑に移行していくことも考えなければならないし、これらの事業は法律で義務づけられた事業ではない。あくまで任意の事業であるから、例えば交付金化するとか、そういったことを含めて、私は事業を縮小していく方向、全体として受益者の受ける整備というのは市や町がやっていく、このような考えで今後の行革の中で、いつまでも県がやっていく事業なのかということを含めて検討していただきたいというふうに思っている。

百歳5万円(25,400千円)・88歳3万円(414,360千円) 439,760千円
→百歳知事賛辞・記念品へ変更
※重度障害者・母子家庭医療費助成事業については意見を聞いている
※市町ボランタリー活動支援事業の見直し※経過措置に激変緩和効果あり

(意見) 長寿関連については1人から話を聞いたが、老人医療費助成事業の見直しについての私への反響は市関係者以外の県民からは現在のところゼロ。県が関与していることを知っている県民は残念だがごく少数。乳幼児等医療費助成については全く何の話もない。また、乳幼児等医療については41市町のうち9割近い自治体で無料を含む独自助成をしている。自治体間の対応の差がでている。こうした法律や国庫補助の対象でない任意の政策分野はいずれ基礎自治体に任せなければならない分野。県の財政状況から判断すれば、この2つの助成については現行の2分の1の補助制度から、人口や財政力に応じた交付金化配分としつつ、全体の金額を縮減する方向を模索すべきでは。こうした分野は基礎自治体が担うべきではないか。

2.管制塔機能救急医療機関支援事業について  続いて、第2問に移る。管制塔機能救急医療機関支援事業、これは昨年度の補正予算、2,200万円ということで、我々も賛成して可決をさせていただいたが、モデル事業として昨年12月から、中播磨で実際に導入をするということであったが、今のところ、この管制塔機能を持った救急医療機関というものが誕生したということは聞いていない。これについて、予算執行されてないということであろうが、本年度出された決算等の事業報告を見ても、この辺が少しわかりにくい。現状がどうなってるのか、教えていただきたいと思う。

○(毛利医務課長)  本年3月、姫路市が設置した、救急医療のあり方を検討する会議の内容が取りまとめられ、その中で、現状の二次救急医療体制を補完する体制として管制塔機能体制の整備の検討を行うということが報告されている。
 本県の救急医療体制については、13の2次医療圏域を基本として、圏域内の病院群が輪番制により対応しており、それを補完する体制として、複数の2次救急医療機関が連携できる圏域には管制塔機能病院が有用だと考えている。
 中播磨圏域については、複数の公立・公的病院及び民間病院による連携体制が確立できる圏域であることから、管制塔機能病院の実施に向けて関係機関と調整を継続して行っているところである。

 本事業の実現については、管制塔機能病院のみならず、それを支援する病院の体制が不可欠であるが、現在、姫路市医師会を中心に支援体制の確保について協議が進展しており、当該病院においても、実施に向けて前向きに検討していただいているところである。

 今後は、よりこの管制塔機能病院の指定を受けていただきやすくするため、地域の実情に合わせた要件緩和等について、引き続き国へ要望していくとともに、中播磨圏域内の行政、医師会、関係医療機関等を含めた救急医療連絡会議を通じて事業の実施を強く働きかけていきたいと考えている。

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3.姫路地域への地域救命救急センターの整備について   ○(竹内英明 委員)  今、ご答弁があったが、実は、この制度、最初に導入するといったときに、2次救急を担っていただいてる病院の方々とお話をした。その際に言われた意見というのは、やはり慢性的な医師不足がある、これはどの病院もそうであるが、もしこの機能を受諾するということに際してのいろんな体制の整備、また自己負担を伴うような財源等の兼ね合い、こういったことを考えれば、この2,200万円、国庫補助が半分入ったというこの金額ではなかなか難しいというところがあった。

 また、現場で本当に2次救急で同じぐらいの規模の病院がある中で、一つの病院が管制塔だということで、上下が生まれるわけではないが、一定の序列が生まれるんではないか、こんな懸念もあるようであり、なかなか私は、一生懸命やっておられるが、厳しいんではないか。

 それよりむしろ3点目に通告をしているが、地域救命救急センターの整備を急ぐ方が、私は現場の救急医療の体制にはつながるんではないかなというふうに思っている。もう何度となく2007年12月に姫路市で救急搬送された方が、赤穂市民病院に搬送する途中で亡くなられるという、大変痛ましい事故があった。この件で、姫路地域は常に地域医療、特に救命救急のあり方についての市民の要望は非常に強い。これは一昨年来、私も要望を続けてきた。

 今回、国の補正予算の中に、この地域救命救急センターの整備というよりも、先ほど質問があったが、地域ネットワーク化とか、公立病院のそのものの建て直し、統廃合に使うという予算がほとんどだと思うが、入っており、やはり姫路もその候補としては頑張りたいという意見を聞いていたわけであるが、なかなか阪神南と北播磨医療圏域が対象になったということであるが、この姫路地域への地域救命救急センターの整備については、本当に希望が非常に強いわけであるが、この点についてどうなってるのか、お伺いしたいと思う。

○(久保健康福祉部長)  地域医療再生事業については、先ほどご答弁申し上げたように、国からの2次圏域を単位とする枠組みが示され、医療機関の再編統合・連携強化の具体案が既にあって、その熟度が高い阪神南、北播磨の両圏域について、地域医療再生計画の策定を進めているところである。
 姫路地域の3次救急医療については、県立姫路循環器病センターが救命救急センターとして、重篤な心疾患や脳卒中を中心に対応しており、多発外傷などの重篤患者への対応については、近隣医療機関との連携のもとで実施されているところである。

 本年11月に、東播磨地域に県立加古川医療センターの救命救急センターが開設する運びとなっているので、救急医療提供体制が充実され、また、姫路地域の医療機関の負担が軽減されるものと想定されるが、医療資源の少ない西播磨地域を含めた救急医療体制を考慮すると、十分とは言えない状況にある。
 そのため、姫路地域を含めた西播磨地域への3次救急医療体制の充実が急務であり、当該地域の主要な病院に対し地域救命救急センターの設置を要請しているところである。

 今後とも、3次救急医療体制の充実に向けて、これまでの取り組みをさらに進めるとともに、医師会、行政機関、市内主要病院で構成する姫路市救急医療連絡会議を通じて、早期に地域救命救急センターを設置する病院の確保に努めていきたい、このように考えている。

 ○(竹内英明 委員)  ありがとうございました。実は先ほど、藤原先生の質問で、県立病院の存在するところと存在しない、その市町の受益者の負担ということがあった。県立姫路循環器病センターがあるが、やはり機能が特化しているような問題もある、それに姫路市はそういう市立病院というのは持ってない。ということは、先ほどの質問が、私はこれは当てはまるんではないか、姫路市にも一定のそういう条件に入っていただく、会議としてはちゃんと姫路市が主導してやっておられるということであるが、それ以外の面でも協力して、私は西播磨のこの地域救命救急センターというのは設置は急務だと思っているので、ご答弁いただいたように、今後も引き続き支援いただきたいと思う。よろしくお願いする。
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4.新型インフルエンザのワクチン接種について  それでは次、新型インフルエンザのワクチン接種についてであるが、私の同僚の議員から、先ほどとは、私は少し変わった質問である。大塚委員はワクチンについての問題はなかったので、私からはワクチンの接種についてお話をさせていただくが、一昨日、策定された、兵庫県の新型インフルエンザ対策計画には、このワクチン接種についての記載が出ていた。新型インフルエンザワクチンの接種実施計画作成指針が作成された場合、接種主体である市町及び県医師会等と関係機関と連携して、接種体制を構築するとか、地域や医療機関によって、ワクチン及び抗インフルエンザ薬の流通に偏在が起きないよう、卸売業者と連携して事前予約制等の流通調整を行う、インフルエンザのタミフル等の話が大きいのかなと思うが、私は、このワクチンが本当に行き渡って、もしこれが効果があるならば、いろんな二次的に発生している問題について、非常に効果的ではないかというふうに思うわけである。いわゆる水際対策の根本中の根本になるかなというふうに思うわけであるが、このワクチンの接種、この接種の効果があるのかどうか、またこれ、実際に接種に必要な量のワクチンというのは確保されているのかどうか、そして、この接種についての広報等の体制はどうなっているのか、これについて確認したいと思う。

○(田所疾病対策課長)  新型インフルエンザワクチンは、国が実施主体となって、重症者や死亡者の発生をできるだけ減らすことを目的に、国内産として2,700万人分、海外企業から5,000万人分程度を輸入することとなっている。
 新型インフルエンザのワクチンの効果については、今回初めての接種のため不明であるが、インフルエンザの性状にいまだ変化がないことや、季節性インフルエンザワクチンと製法が同じであることから、季節性と同様の効果が期待されている。
 現在、用意されている計7,700万人分は、予想される新型インフルエンザの最大罹患率、約30%から考えれば、十分量と考えられている。ワクチンの配分については、国が計画的に都道府県の配分量を決定し、国と契約した医療機関において、医療従事者、妊婦、基礎疾患を有する患者及び幼児など、国の定める優先順位に従った接種スケジュールをもとに、平成21年度末まで接種を行うこととしている。
 今後も、新型インフルエンザの流行に備え、県民が円滑にワクチン接種ができるよう、市町や関係機関と連携し、ワクチン接種に係る広報、相談対応を県のホームページや記者発表、市町の広報誌を通じて行っていきたいと考えている。

○(竹内英明 委員)  本県の場合、非常に経済を含めて、風評被害というか、非常に多大な影響を受けた。やはりこの新型インフルエンザに対しては、力を入れて対応していただきたいと思う。県民の皆さんの不安も大きいというようであるので、よろしくお願いする。
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5.ジェネリック(後発)医薬品の導入について  続いて、第5として、いわゆるジェネリック医薬品―後発医薬品の導入についてお伺いする。
 これについては、医療費全体を抑えるための―つの方法として過去からも議論されてきたし、国もそのような点と、医療保険財政そのものの改善の観点とかいう点で、このジェネリック医薬品の信頼性の向上、また使用促進というのを進めている。
 国の医薬品の出荷ベースの調査では、平成18年度にこのジェネリック医薬品が占める比率が17%となったというふうに伺っている。それでは、兵庫県では直近の調査データでどのような比率、数値で推移しているのか。また、あわせて、私も委員であるが、薬事審議会等でも議論されていると思うわけであるが、今後のジェネリック医薬品の導入率の目標というものはどうなっているのか、目標年次も含めてお答えいただきたいと思う。

○(三村薬務課長)  後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の使用状況について、国が行っている医薬品の出荷ベースの調査は、県単独では困難である。そこで、県では、県内の医薬品卸業者が県下で販売した数量割合を指標として使用している。
 この指標で、県内の医薬品卸業者が1ヵ月間に販売した後発医薬品の割合は、平成19年10月では21.4%、平成20年10月では22.7%と、1年間で1.3ポイント伸びていた。

 また、今後の県の目標であるが、国は、平成24年度までに後発医薬品の数量シェアを30%以上にすることを目標にしていることから、県においても、県の調査方法をもとにした指標で、平成24年度に30%以上にすることを目標としている。
 このため、昨年9月に薬事審議会に対して、後発医薬品の使用促進方法について諮問を行い、本年10月、医療関係者が安心して投与するための医薬品の情報の提供や、県民、患者の方々への普及啓発など、今後取り組むべき項目とする旨の答申をいただいた。
 今後、この答申をもとに実施計画を策定し、関係団体の協力を得ながら、平成24年度、30%以上の目標達成に向けて使用促進を図っていきたいと考えている。

○(竹内英明 委員)  ありがとうございました。やはりお医者さんの立場に立って、お医者さんが、「これ安全だからジェネリックでもいいよ」というようなことが非常に導入の比率とかかわってくるというアンケート結果も拝見した。そのあたりも安全性というものもきちんと検証しながら、導入を進めていただきたいというふうに思う。

6.認定こども園について

(1)本年度の認定見込み数について

(2)まず地方から幼保一元化の提案
  それでは、次に認定こども園についてである。
 本年度の認定見込み数ということで、本県は、この制度の導入当初から独自に財政支援措置をとるなどして支援をしてきた。大変私はすばらしいことだというふうに思っている。
 このたび、国において安心こども基金が造成されたこともあって、この認定こども園のさらなる設置促進を図るべき環境が整ってきた。この不況の中で、共働き家庭が増加し、それに伴って、保育園等に希望があっても入ることができない待機児童数は、過去最大の増加率となっており、本年4月、2万5,000人を数えるほどであると報道されている。やはり保育に欠ける立場とあわせて、雇用条件から長時間預けられる保育園のニーズが高いというふうに聞いている。

 この認定こども園であるが、保育園型とか幼稚園型、連携型、そのようなタイプもあるが、待機児童の解消に、この子供を産み育てやすい環境をつくる、これは大事なことである。
 そこで、認定こども園の数、本県は4月1日現在で19の数があったわけであるが、今年度の認定を含めて、どのくらいの数に今後なる見通しなのか、教えていただきたいと思う。

○(竹内児童課長)  平成21年4月1日現在の認定こども園の数は、委員ご指摘のとおり19件であり、東京都の33件、長崎県の26件、北海道の22件に続いて、全国第4位となっている。

 平成21年度内に移行を希望する施設は、現時点で10施設を超えている。そのすべてが計画どおりに移行できた場合、県内の認定こども園は、30施設を超える見通しということになっている。

 この認定こども園は、幼稚園と保育所の機能をあわせ持ち、地域の子育て支援を行う有意義な制度であると考えており、市町や保育所、幼稚園の運営者に対して、リーフレットや手引の配布、また、県保育協会や幼稚園協会などと共催して研修会を開催するなど、また、移行を希望する個々の施設に対する相談支援をこれまで行ってきたが、今後とも認定こども園がふえるように、運営費補助などの制度の充実と普及啓発に取り組んでいきたいと考えているので、よろしくお願いする。

○(竹内英明 委員)  ありがとうございました。19から30を超える見通しだということで、東京が33であるから、まだ東京には追いつかない、これは人口から考えて当たり前で、私は非常に進んできたというふうに思っている。これは知事のリーダーシップの一つだというふうに思って評価をしている。

 ただ、もう一つ、先行して事業を進めるとするならば、私は、保育所、また教育委員会の幼稚園の担当部局、これは国の幼保一元化が難しかった、いわゆる縦割りが本県でもそのままあるわけであるが、仙谷行政刷新担当大臣が、「幼保一元化というのは進めるべきだ」というふうにおっしゃっていたが、私も、もう今の時代、幼稚園は文部科学省だ、保育園は厚生労働省だ、こういう縦割りはもう終わった、これをきちんと統合して、待機児童の解消というものに向けて進めなければならない。

 というのも、保育所の待機児童が2万人だと、しかし一方で、幼稚園の利用児童というのは10年で10万人減少している、このような認定こども園の資料もあった私は、これはまず地方から保育所行政というものと、幼稚園行政というものを統合する、これぐらいの一元化を進めてもいいのではないかと思っているが、これは提案にとどめたいというふうに思っている。

7.障害者年金の就労による中止について

 私の質問、もう1問あるが、私の持ち時間、そろそろ時間を迎えた。障害者年金の就労による中止について、神戸新聞の7月末の新聞で、いわゆる障害認定を受けておって、就労意欲を持って働いていたら、あなた働けるんだったらその障害年金は要らないだろう、このような方向で支給がストップした。私は、これはゆゆしき問題だなと思って、きょうは県がそれに調査をしているということもあったので、これを取り上げようと思っていたが、またの機会にさせていただきたいと思う。それでは私の質問を終了させていただく。ありがとうございました。

質問は、下記の神戸新聞090730朝刊では実態把握に向けた調査にも乗り出すということですが、現状と状況についてわかる範囲で説明して下さいというものでした。

(意見)障害認定の際に自分で意図的にひどい状態にしているならわかるが、認定時は通常で、勤労の意欲がある人の気持ちを折ってはならないという立場での質問でしたが、残念ながら時間切れとなりました。

「知的障害者、就労したら年金停止 兵庫、社保庁が是正通知」
 知的障害者が企業への就労を機に障害年金を停止、減額されるケースが2006年から08年にかけて兵庫県内で相次ぎ、社会保険庁が不適切だったことを事実上認め、今月17日に全国の社会保険事務局に是正を求める通知を出していたことが29日、分かった。
 政府は06年施行の障害者自立支援法で、就労と地域社会での自立を促しており、障害者団体は「就労しても給与は低く、年金なしでは自立生活は困難。頑張って就労する意味がなくなってしまう」と訴えている。 知的障害者と家族でつくる「兵庫県手をつなぐ育成会」などによると、06〜08年に少なくとも6人が障害基礎年金を停止、7人が減額された。いずれも障害等級を軽度に判定されたためだった。 さらに08年1月に会員に実施したアンケートで、時期は特定できないものの、34人が「停止、減額された」と回答。出先の社会保険事務所に理由を問い合わせると「就労が3年続いているため」などと言われたという。一方、厚生労働省と社保庁は、不服申し立てを受け付ける厚労省の社会保険審査会で兵庫社保事務局の判定が覆されるケースが相次いだことから、08年秋以降、同事務局に2回にわたり是正を指導。「障害等級を判定する事務局の認定医が厳しすぎる」などと指摘していた。2009/07/29 18:23 【共同通信】