Web版ひであき日記

2004年08月

  政治は人、自治体はリーダー
08/01 (日)

kumori.gif ホテルで朝食。チェックアウト後、車で米子市文化ホール。まず片山鳥取県知事と古川佐賀県知事との対談(2時間)。自治体、市民の自立について。大いに勉強になる。昼食休憩で外出。藤丸寿司。日本海は少し違う。午後も、パネルディスカッション。コーディネーターに片山鳥取県知事、アドバイザーに姜再鎬 韓国政府革新地方分権委員会委員と古川佐賀県知事、パネリストに自立塾講師。3時間があっという間。

実は、この2日間の講義やディスカッションの内容は、私が普段から使っているA4のレポート用紙30枚分にもなってしまった。日記に書ける量ではない。また中身が極めて濃く、要約できる内容でもない。全て吸収したい。しかし、「政治は人」を実感した。制度を作るのも人。指示するのも全て人。特に地方自治体はそのリーダーの能力が、全てを左右する。その”リーダー”は住民の選挙で選ばれる。自立した住民あるところに、有能なリーダーあり。または、有能なリーダーが自立した住民を育てるところあり。一定以上になると人口や都市の規模はあまり関係ない。リーダーの資質こそが何よりも重要だということだろう。感動の1泊2日。米子道、中国道、播但連絡道で帰宅。途中、蒜山高原SAでジンギスカン丼定食。唸。

  関西若手議員と共に(佐賀市→春日市→福岡市)
08/02 (月)

hare.gif 播但線で姫路。新幹線ひかりレールスター。車中で広島駅弁夫婦あなごめし。博多到着後、特急かもめに乗り換え佐賀。徒歩で佐賀市役所。”ジェネレボ"(generation revolutionの略)なる関西若手議員のメンバーらと合流。彼らの活動はHPに集約されているが、若者の政治忌避、低投票率がもたらす悪影響を憂う活動。活動の中心は京阪神。私は非メンバーだが特別参加。

ジェネレボHP http://www.xdl.jp/gr/

ジェネレボ・メンバー
今村岳司 (いむむら・たけし) 2期西宮市議会31無
田中正剛 (たなか・まさたけ) 1期西宮市議会28無
栗山雅史 (くりやま・まさし) 1期西宮市議会30無
多田浩一郎(ただ・こういちろう)1期宝塚市議会31民
越田謙治郎(こしだ・けんじろう)1期川西市議会26民
福島真治 (ふくしま・しんじ) 1期大阪市議会34無
友田景  (ともだ・けい)   1期柏原市議会28無
村山祥栄 (むらやましょうえい)1期京都市議会26無

メンバー外
杉尾巨樹 (すぎお・ひろき)  1期鹿児島市議会28自
http://www.sugio.org/

議会事務局に案内され、席につくやメンバーの3人がカバンからパソコンを持ち出し開く。まず、この光景に驚く。ヒアリング内容を直接打ち込むためだが、実は私も昔やっていた(一人だと浮いてしまう)。米国では当たり前だが、日本の地方議会でも本会議場や委員会席へのパソコン持ち込みが可能な議会もある。姫路市議会では時期尚早。

しかし、今回のメンバーの共通項は非二世、20〜30代。私でも10人中4番目の年長という。都市の規模は260万人の政令市から7万人の都市と様々だが、得票数は私が8979票と2位の方のほぼ2倍。報酬月額+政務調査費月額は少ないほうから4番目。人口密度は姫路市が最下位。

京都の村山くんは鵬志会の後輩だし、多田・越田の両氏は民主党兵庫県連の関係で旧知の関係だが、他の人は初めて。銀行・ホテル・広告代理店・出版社・議員秘書と出身はまちまちだが、話を聞いていると、全員が市場主義の発想、行政の効率化を志向。イデオロギー的には改憲かな。いわゆる市民運動派はいない。質問の内容を聞けば勉強していることもわかる。相手市の担当者の「皆さんが本気で勉強しにきているのがわかります」という発言もあったほどだ。その他面白い共通項としては、私も指摘した視察問題の愚痴も聞いた。全6常任委員会の視察のうち3つが北海道の某市に決まりかけ、事務局職員が慌てて『マスコミに騒がれます』といって1つの委員会に北海道以外の地域を選択させたという(苦笑)。近畿圏の視察がないことも一緒だし、この意見が多数にならないことも一緒…。

また、行政改革については全員が極めて強い関心を持ち、ほぼ同じ認識。遅々として進まない行政改革、意識の乖離を嘆いている。姫路と鹿児島を除く京阪神の自治体は同じ理由で特にひどいようだ。その典型的な休息時間の朝(夕)付けが未だに存在していると言う。これは拘束時間内のリラックスタイムを勤務時間の前後につけ実質的に遅勤・早退し、休憩時間を除く8時間の拘束時間を7時間30〜45分に短縮する手法。民間ではあり得ない…。先進事例を熱心に勉強も大切だが、旧態依然の悪弊を改めるべき。予算を止めればいいだけ。ところが同じ理由で改革が出来ないという。賛同者や理解者が議会内の少数であるということだ。議会は過半数をとってこそ真の権限を行使できる。それがために、2期目の今村さんは、若手議員を積極的に増やす努力をしたという。それも西宮だけではない。全国で政治の間口を拡げ、改革に熱心な若手政治家を育てるため、NPO法人ドットジェーピーを設立し、学生のインターン生を受け入れる運動を始めたという(彼は法人の副理事長)。私もこの意見に賛同し、今回、同法人を通じてインターンを受け入れる。

「選挙で勝ち抜いた他の議員の意識を変えるのは並大抵ではない、というより無理に近い。また、同じ選挙区で戦う他の議員に改革に賛同(賛成)してもらうには、譲るべきことが大きすぎる。つまり、そんな労力を使うより、意識の違う人を選挙で勝ち上がらせて改革をすることの方が早いし、真の改革」というのが結論のようだ。HPもかなり過激。西宮の栗山さんなどは、私と同じく統一地方選で初当選したばかり。政治経験が僅かであるにもかかわらず、議員養成塾 http://www.kurix.jp/politix/ を開いたという。私など彼らに比べれば口舌の徒だ。

視察では、佐賀市教育総務課、契約検査課の担当の方から「コンストラクションマネージメント(CM)」(小学校校舎建設事例)についてヒアリング。CM方式を採用した経緯、成果と課題について。その後、質疑応答。

CM方式とは、入札・建設に関わる業務自体を民間委託する方式。つまり、建設業者の選定を市が直接行わず、市と契約した民間事業者(コンストラクションマネージャー)が、独自のコスト計算を前提に複数の建設業者と交渉し、業者を選定する方式。要は民間企業が発注する方式。JV(ジョイントベンチャー)を認めず、ゼネコンのほか、下請け業者も分野ごとに選考を行うという(選考のため地元企業の優先等も可能)。民間業者が試算したところ、積算段階で市場価格と差があり、発注時の予定価格の段階では市価の3割高という計算になるという。中間的に入るCM業者等の経費を差し引いても2割程度のコスト削減が可能という。

これまで、いわゆる横須賀方式の入札に申請・入札同時受付方法を加え、予定価格の公表、郵便入札など様々な入札改革をしても、2年目には効果が低下し、落札率が次第に上昇してくるのだそうだ(郵便入札でも高止まりということなら、理論的には電子入札を行っても無駄)。また、落札率と工事完成検査点数の相関図(グラフ)を見せていただいたが、「落札率が低い(安い)方が検査点数(完成度)も低い」「予定価格に近いほど完成度が高い」等、よく指摘される「低落札=手抜き(危惧)」という構図は全くないという。私のこれまでの認識も間違っていた。低価格入札を恐れる理由は、品質保持ではなく、ダンピング防止だけということだろう。

CMとは行政自ら予定価格設定の高止まりや入札改革の限界を見切った制度と言えよう。一昔前なら、責任回避という批判を受けそうだが、それぐらい自治体の財政も厳しくなり、コスト削減意識が浸透してきたということだろう。もちろんCM業者が談合すれば元も子もないというリスクもある。今後も採用していくかは今後検討するという。一方、国が協力に推し進め、恵まれた補助金があり、固定資産税の減免も予想されるPFI方式だが、導入する自治体は鈍化傾向にあるようだ。制度が複雑なこと、ノウハウ・工事規模共に地場業者よりゼネコン中心で、議会の反対も多いからだという。姫路では導入が予定されているが反対の声は聞かない。

そのほか「佐賀市公共工事コスト縮減対策に関する新行動計画」についても伺う。佐賀市の公共事業についての考えは参考になる。入札に関して言えば、議員や元議員からの指名強要等の圧力や予定価格の聞き出しはもとより、問い合わせを受けただけで報告書を逐一作成し、市長まで報告書をあげるという。もちろん、その報告書は公文書。つまり情報公開の対象。今の時点で、新美化センターに関する様々な噂が流れている。何回も言及しているが、そろそろこの提言を採用してもらいたい。「なんでや」と5回ぐらい聞かないと駄目かな…。

その後、徒歩で佐賀駅。駅弁あら玉のカニちらし寿司を購入。相当な上げ底。L特急ハウステンボスで二日市。鹿児島本線で春日駅。徒歩で春日市役所。

春日市視察。春日市と言えば、日経新聞社の調査で「民間委託度ランキング」日本一の都市。姫路市は同調査で602市区中417位。政策審議室から詳細な調査内容を送ってもらい他都市と比較して分析。同調査によると全国で”全面”民間委託が進んでいる事務は、本庁舎清掃88.9%。次いで、本庁舎警備66.0%、道路測量・現況地図作成50.6%の順という。一部委託を含めれば、いずれも80%以上の自治体で民間委託。これ以外にも、NPO法人が新たな担い手になったり、指定管理者制度の導入で委託の動きは拡大の一途だという。しかし、ランキングを見ると、大都市近郊の中規模都市で人口密度の高い自治体が上位に。やはりあまり大きすぎても効率よく経営できないようだ。公共施設等は近隣の自治体と共有するという考えもある。また、春日市では単なる効率化の民間委託でなく、保育所や小学校給食については、公営も残し、民間と競わせているという。民間だけでも駄目という発想もいい。寡占も市場主義の敵ということだろう。感心。

しかし、春日市の行革を担当している行政管理課の方の話には感心。民間委託を「サービスが落ちる」「(民間は)責任を取らない」など批判する話がよくあるが、これは民間人を納税者、お客様という意識で見ていない発想という。「住民との顧客契約」「競争原理」によって、最大の住民満足を求めるのが行政の使命という。実際に行革の方針を示した文書にも「根底にある考えは『1円でも多く、市民の方々に還元する』こと」と明記されている。特段の産業もないことから努力して人件費の削減や効率化を図っても簡単に財政は好転せず、地方債残高も減らないという。「民間企業が大変厳しいリストラをしているのだから、公務員もリストラしろ」という市民の方が多いのは承知しているが、(特定の場合を除き)法で解雇できないとなっている以上、公務員の解雇はできない。私の認識は、公務員は就業時の契約として解雇しないという契約を結んでいるというもの。つまり、後で解雇できるように法律を変えるのは信義に反するという理解だ。つまり、民間委託の予想される分野は早いうちに退職不補充の方針を出す必要があるということだ。もちろん、説明責任と実施までの周知期間をなるべく多くとることも必要だ。組合の話も出た。なんと説明してくださった行革担当者が書記長という。再度、感心。

春日市のバス(運行は西鉄バスに委託)で西鉄春日原。天神大牟田線で天神。福岡市の「ロボット開発・実証実験特区(2003年11月28日認定)」について福岡市経済振興局産業政策部新産業振興室の担当者からヒアリング、質疑応答、現場ロボスクエア視察(博多リバレイン地下2階)。議員になって政令市の視察は神戸市に次いで2市目。

ロボット産業で現時点で税収が高くなるという話ではないが、中国や韓国が近いということもあり、労働集約型産業を誘致することも難しく、新しい産業を起こすことで対抗しようとする意味もあるという。経済波及効果・雇用創出効果は今のところ、先行投資としかいえないだろう。ロボスクエアの施設で企業を立ち上げたベンチャー経営者が熱心に語る様子に応援したいと思った。子供のころからものづくりに興味を持ってもらわなければ日本の製造業の衰退が一層加速化されてしまうかもしれない。こういった支援策も必要だろう。

タクシーで稚加榮。明太子など。一風堂でラーメン。博多から新幹線で小倉(北九州市)。タクシーで小倉東急イン。

  福岡市のDNA運動!!
08/03 (火)

puri2.gif ホテルをチェックアウト後、徒歩で北九州市役所。北九州市の「エコタウン北九州」について。エコタウン事業とは、「あらゆる廃棄物を他の産業分野の原料として活用し、最終的に廃棄物をゼロにすること(ゼロ・エミッション)」を目指し、資源循環型社会の構築を図る事業という。ヒアリング並びに質疑応答。

北九州市は小倉市など旧五市が合併してつくった政令市で、旧八幡製鉄(現新日鉄)の企業城下町として同社とともに発展してきたという。新日鉄本体だけで最大44000人の従業員がいま2800人になっているという。

新日鉄の遊休地等を活用して、従来からの公害問題を解決するとともに、環境産業を振興していこうとする施策を進める。一般的に知られるビン・カン、家電等のリサイクルだけでなく、おから、生ごみ、蛍光灯、自動車、OA機器、建設廃材など、生活や産業から排出されるあらゆるゴミのリサイクルや再資源化を実践する会社が集結。なんと古紙リサイクル事業など採算に乗る分野については、引き取りについて中国と価格競争をしているという。

このエコタウン事業については他の自治体の視察も多く、他の事業も合わせると北九州市では平成15年度で250を越える行政視察があったという。ゴミ問題で多くの自治体が悩んでいることの証左かもしれない。ただし、リサイクルということになると、設備投資・土地・企業誘致などむずかしい問題がある。何より、全てが採算に乗っているわけではないし、その確約のない研究事業もある。私の見た限りでは、県や政令市規模でなければ同様の投資は不可能だろう。姫路市でも新日鉄広畑で廃タイヤの再資源化(特区認定事業)が始まったが、鉄以外の新事業に取り組んでいこうという企業努力。皆努力している。

ちなみにエコタウン内の企業はこちら↓
http://www.kitaq-ecotown.com/about/company/index.html

その後、小倉から再度博多。福岡市営地下鉄で天神。駅上すぐの一蘭。全国のラーメンランキングでもトップクラスの有名店。美味。その後、スターバックス。徒歩で福岡市役所。行政改革「DNA2002運動」について。ヒアリング並びに質疑応答。

DNA運動とは、「すべての職員が自らの仕事の価値と意味を認識し、課題を見つけ自ら解決に取り組む運動。市役所の隅々まで活力の溢れる組織風土・やり甲斐のある職場づくりをめざしている」という。市長室に経営補佐部 を設けDNA課まで設置して実践しているという(一度、市長直属から総務人事部門に出したものの、再度市長直轄の部門に置いたという。いわゆる政治主導)。

基本的精神は「できる、納得、遊び心」というが、課/施設などの単位で自主的、自律的な運動として取り組み、画一的な結果を求めるものではなく、よ り良い方向に向かう取り組みのプロセスを重視するという。

DNAとは以下の略
D: 「できる」から始めよう。できない、しない理由から探さない。
N: 納得できる仕事をしよう。市民の納得を自分の納得に。
A: 遊び心を忘れずに。

都市の規模でいえば、福岡市は人口135万人。人口は周辺からの流入により今後も増加していくという。市役所の規模、区役所行政等を加味すると、行革や意識改革の難しい規模だと思う。労働事務次官出身の前市長の後継候補(元市副市長)を破った山崎現市長(元福岡市議会議長・衆院出馬暦も)が、着実に改革を進めている。市役所職員出身の副市長(=助役)1人のほか、他都市から副市長をヘッドハンティングしてきたという。状況はどこかと少し似ている〜。

詳細重要
http://www.city.fukuoka.jp/cgi-bin/odb-get.exe?Wit_template=AM02022&Gc=1321&Ft=AC01122&Bt=AM04022

福岡市では職員の改善提案等を課長で構成するプロポーザル委員会で審議し、検討に値する案件はトップや助役の会議に直接かけ、即断即決で実施するというプロポーザル運動を取り入れたという(2年間で主な提案がなくなり廃止)。

福岡市プロポーザル運動
http://www.city.fukuoka.jp/cgi-bin/odb-get.exe?WIT_template=AC02022&WIT_oid=AYu90B3xt7k90lgSqdtVlMpjEtTbdw

本格的な行革はトップダウンでスタートし、役所の論理に染まっていない職員を市長が適正に評価することにより、行革に取り組ませているようだ。人の顔色を伺ってばかりの人間には絶対にこの種の改革はできないし、正論を曲げない人間でないと駄目。これはどこの行革先進都市も同じだろう。福岡市などは最初の話し振りでわかった。この様な人に一度講演してもらえばいいと思う。旧来の役所の論理、問題点などは全て熟知されている。

この福岡市の意識改革を中心とした行革を姫路市も勉強すべきではないか。行革については大都市ほど難しい。つまり、福岡の施策は姫路に利用できる。

その後、博多からひかりレールスターで姫路。播但線で帰宅。流石に疲労困憊だが、いい話ばかり。勉強できてよかった。受け入れ市の担当者の方々、誘っていただいたジェネレボの皆さん、コーディネーターの多田さんには改めて感謝したい。

  播州黒田武士の館
08/04 (水)

acchi.gif 地域の方々と面談。役員の方も。篤志家による寄付の件について打ち合わせ。そういえば、別の案件について、使途不明金とされる資金の使い道が相手を秘匿しなければならない接待という弁明があったという。俄かには信じられない。情報提供者に謝礼を渡しあて先を偽名にするというのは捜査関係者がこれまで使ってきた情報源秘匿手法。高い倫理・規律を保った上で、捜査に必要な制度であると思う。企業で相手先を秘匿した接待は経費(損金)でなく課税対象。許認可権、特に補助金支給元であれば贈賄だし、自分のものにしたら横領。嘘の上塗りは墓穴を掘り、大事になる…。

その後、保城のYさんと合流。妻鹿の播州黒田武士の館、播磨灘漁具会館。姫路城生まれ黒田官兵衛関係の物品等を個人で蒐集しているというKさんが館主。黒田二十四騎の一人 母里太兵衛が妻鹿の出身であることから、興味を持たれたようだ。様々なコレクションを拝見。昨年が、官兵衛の生誕400年で姫路でも黒田イベントが盛り上がり、福岡では関係自治体のサミットもあったようだ。以前マスコミにも取り上げられたが、もっと他の人にも姫路生まれの官兵衛に興味をもってもらい、「播磨灘物語」(司馬遼太郎著)を大河ドラマにしたいという夢もあるそうだ。姫路市の「こころの祭り」でも黒田二十四騎の兜を展示されるという。もっと多くの人にも見てもらいたいという純粋な思いに共感。努力することに。 

母里太兵衛
http://www.mori-es.ed.jp/morinorute/mori-tahei.htm

会派総会は既に散会。その後、某課。複数の職員より安富町の自治会3400万円支給問題は、額が小さいとの指摘。確かに姫路市の財政規模から考えると寡少。「姫路市で同様の支給を行うなら人口70倍とすると25億円という論理」はそのとおりだが、無理があるという。先輩議員によると記事が出た後も、大騒ぎにはならなかったという。合併特例債の事業で考慮する等やり方はいくらでもあるというが…。議会も定数問題が決着して以降、合併は最終的な態度表明が話題に上がるぐらい…。定数特例2回という現選挙区7年固定策が一部で噴出し始めていた逆流の動きを止めてしまった。メリットは法定50万人超。デメリットは…。議員問題が在任特例でなかった以上、政局にもならない。本音と建前ばかり。残念だが、市民の皆さんの関心も高まらない。”流れに棹差す”とは本来「流れに乗って事柄の勢いを増すような行為をすること」という。堰き止めることもできなかった。結局議員は一票では何も出来ないということ。九州視察の際の話と同じ。

そう言えば、市バス事業の観光バス部門廃止という情報も。これは新しい施策ではなく従来から決断時期の問題であったのだが、民間出身のY助役が担当となったから出た方針なのだろうか。民間出身者しか手がつけられないということなら、更に他の分野にも民間人を入れた方がいいのでは。姫路市で助役3人というわけにもいかないが(政令市の福岡市で2名に減員するほど)。そう言えば、千葉県我孫子市と埼玉県草加市は「特定部の部長(姫路市でいう局長級)以上を市長の選任する特別職とする特区」を申請するという。これはアメリカのような政治任用型施策。一定以上の高度な政策決定に関与する幹部職員は、選挙を経た市長の方針で任用するというもの。逆に政策決定への関与を望まなければ、一般職にとどまる自由もあるが出世は望めないという。民主党が政権をとったら、国の事務次官に適用する施策だが、自治体でも既にここまでの発想を先取りし、自立していこうとしているところもある。地方交付税という財源の均衡化(財政調整機能)に限界が来ている。生き残りを模索し、スリム化をはかる自治体。既存税源の上にあぐらをかき、効率化と逆行する方向に進んでいる自治体。行政区域面積の拡大をメリットと主張する人と議論しても仕方ない。

しかし、この夏は視察で各自治体を訪問させて頂き、先進事例、地方政治特有の問題を勉強させてもらった。「職員提案のいいものはどんどん採用する。対議会も同じ。議員の提案が優れていれば、党派や当選回数に関係なく採用する。情報公開は当然として、説明責任も果たす。ただし議会対策というような根回しは一切しない。問題があれば議会で修正し、駄目なら否決すればいい。公式の議会で堂々と議論を戦わせばいい」という片山鳥取県知事の施政方針ではないが、いい意見を採用する体制、その意見採用の可否、その評価を制度として措置できなければ、改善に対するモチベーションは上がらない。「どうせ〜」が若い人にも蔓延しているのでは。先日もそういう話を聞いた。
堀川前市長が逝去されたとの情報。ご冥福をお祈りする。INDEANで昼食。遅くまで事務作業。

  遊び心がない…
08/05 (木)

acchi.gif 播但線、市バスで市役所。宝塚市議のTさんが姫路市の「市民総合窓口」の視察のため、インターン大学生5名とともに来訪。現場見学、フロアマネージャーのNさんの話を伺ったり、市民課のN係長、Mさんからヒアリング。その後、市議会会議室に場所を移し質疑応答。

総合窓口とは、よくワンストップサービスと呼ばれる。証明窓口の集約化と住所異動等に訪れた市民が関連性ある各種手続きを1ヶ所で行える窓口サービスを提供するもの。従来4局8課24事務であった取り扱いを5局12課57事務に拡大したという。職員による窓口改善提案等についても説明。

T市議は実際に宝塚市でも導入を提案したいようで、熱心に質問していた。照度、床の材質、事務完了までの時間・歩数短縮など住民が直接変わったと感じる改善についても議論。姫路市でも戸籍の電算化、市役所の大規模改修にあわせて更なるサービス向上を目指すという。頑張ってもらいたい。

あと一ついい話も聞いた。それは以前も記載した朝礼の話。市民課では係ごとに朝礼を行い、口頭で情報の共有化をはかっているという。実はTさんも驚いていた。民間の人にとっては???、今ごろ何の話?と思うかもしれないが、自治体では朝礼を導入することに反対する人も多く、導入は難しいという。情報の共有化は「文書の回覧とハンコ」で十分なのだそうだ…。私が朝礼云々に言及すべきかどうかは?メリットがあるなら各課長の判断でやってもらいたい。委託も外注も臨時職員も益々増える。意思の疎通は重要。もちろん意味がないなら今のままでいい。一律の時代でもない。市民課の方々には貴重な時間を頂いた。感謝。

その後、会派控室に案内。市民クラブO会長と面談。最近のインターン生は女性の方が元気と聞いているが私もそう思った。

その後、兵庫県が不妊治療に年10万円の助成という新聞記事について調査。夫婦年収650万円未満、年間10万円、通算3年を上限に国の補助金をもとに支給するという。「神戸市・姫路市在住の人は市の助成事業があるため対象外」と記載されている。以前当制度について、以前友人からも悩む人が多いという話を当HPに記載したが、当市にはないことを前提として書いた。お詫びが必要となると焦ったが、姫路市はまだそういった制度はなく、実施に向けて検討している最中という。であるならば間違い記事でもないかな。現段階で予算措置はされていない。つまり今年度中の実施なら補正予算が必要。いずれにしろ、議会で話が出るだろう。

そういえば次の議会は9月3日と決まったという。その後、徒歩で姫路キャッスルホテル。昼食。播磨政経懇話会の8月例会。TVのコメンテーターとしても活躍中の作家吉永みち子さんの講演。政府の審議会に委員として呼ばれることも多いという。政府税調などは主婦・作家として推薦されそうだ。ただ、金融制度関係の委員に就任した際、CP等の専門用語や制度が説明を受けても勉強しても理解できなかったので辞任したという。話の中身がわからずに、委員として責任がもてないからだという。この姿勢に感心。名誉職・あて職・有識者・市民代表、様々な方がいるが、会議を傍聴していても出席だけで全く発言のない方も多い。執行機関の権限が委譲されている場合もある。外部行政委員会・審議会の構成等もいずれメスを入れなければならないだろう。そういえば、ものを言い過ぎる人もはずされるという。

姫路市社会福祉協議会では理事長が今回の不祥事を受けて辞任するという。トップの辞任は最高の責任の取り方だと思う。潔し。非常勤というが、きちんとした報酬・本当に権限のある役職だったのだろうか?役員を引き受けてもらえば、あとは任せてくださいの時代ではない。よきにはからえの時代でもない。常勤役員の自主的給与返上もあるというが…。トップの責任は重要ということだろう。

民間では上場企業の取締役に就任したら、取締役保険加入の斡旋が行われるところも多いという(もちろん保険料は取締役の個人負担)。株主代表訴訟で多額の賠償責任が発生する例が後を絶たないからだ。行政だって同じ。依頼する側も受ける側も。もちろん私も。肝に銘じたい。

終了後、喫茶室で企業の某社長と懇談。遊び心がないという。気難しい話や批判ばかり。酒を飲んだり、面白く楽しい遊びをしたりしないといずれ有権者は離れていくという。他にも教育が重要という話も。もう少し遊ばなければならないという話は初めてだが、趣旨はよくわかる。

その後、タクシーで旧武蔵館改め観光なびポート。K観光推進部長、S係長。観光振興について相談。前向きな方向で検討していただくことになった。感謝。今回は私の提案ではなく、市民の方の提案だが、いいものはどんどん採用してもらいたい。それが前向きな提案・参画につながる。

その後、再度市バスで市役所。その後、残業中の某課職員と懇談。どこの課を見ても残業する方はいつも同じ面々だが今日は違った。聞けば時限のある業務という。頑張ってもらいたい。残業時間は青天井、残業命令もないという話も聞くが、いつまでも不磨の制度でもなかろう。民間なら、残業を減らそうと呼びかける。必要な残業でなければならない。労働の対価はタダではない。無論タダであってはならない。行革にタクシーで帰宅。

  教育も人
08/06 (金)

kocchi.gif 朝から落涙事案発生。私の選択だが、不合理・不公平いろいろある。

件の休職中に海外旅行をしていた市立中学の教諭が今度は有給休職中にヘルパー2級研修を受講していたという神戸新聞の記事。今回問題となった社会福祉協議会の現場研修未実施のヘルパー資格の取得者であったことから発覚したそうだ。事件発覚後も補講を受け、正式な資格を改めて取得したという。研修未実施の慰謝料など約14万円も社会福祉協議会から受け取っていたというから驚きだ。休職中(有給)に資格をとり、補講を受け、慰謝料まで受け取る。この方が今月2日に辞表を提出したので受理したという。処分も何もないそうだ。これは個人とあわせて組織や体制の問題だ。「人事権(処分権)がない」という話は聞き飽きた事実だが、本当に県の機能停止には呆れる。納税者として腹が立つが、生徒を預ける親としたら、公立忌避を言う人が多いのもわかる。同じ義務教育なのに高いお金を出して、高い教育(サービス)を受ける社会。義務教育に親の金銭格差を繁栄させる社会。そんな社会は個人的には嫌だ。私の友人でも仕事が見つからずフリーターで懸命にもがき、納税している人を知っている。私の年齢でも仕事は見つけづらいという。他方この状況。本当に腹が立つ。M中時代のあの時、止めなければよかった。

最近、義務教育費国庫負担の一般財源化が争点になっている。採用権限を市町に委譲するという方針とも新聞に出ている。今の市や町の規模や能力で委譲できるわけがない眉唾話だ。市議会本会議で指摘された市立高校の長期滞留人事でわかるように、中核市程度の規模で、権限があっても逆の成果となる可能性すらある。人事や処分については今のところ県がしっかり対応すべき。また、本市の教育委員会はどういったことを議論しているのだろう。傍聴したことがないしHPを見てもわからないので、一度顔を出してみよう。

姫路市
http://www.city.himeji.hyogo.jp/kyo-somu/kyouikuiinkai/index.html

行政委員会、審議会の議事録HP公開もそろそろかな。下記のような議論がHPでも見られるだろう。

金沢市・船橋市・相模原市(いずれも中核市)
http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/kyouiku/kaigi/kaigi15.html
http://www.city.funabashi.chiba.jp/kyosomu/kyouikuiinkaikaigi/kaigi-top.htm
http://www.sagamihara-kng.ed.jp/kyouiku/kanribu/kaigiroku.htm

車で姫路駅。その後、市役所。喫茶ポギーでナポリタン。市議会厚生委員会。社会福祉協議会の事件についての告発案件、東部福祉会の問題など。途中退席。その後、車で実家。地域の消防団メンバーと合流。盆踊りの協賛金依頼活動。立場上、直接集金というわけにはいかないので手伝う。多くの方が仕事を休んで参加。地域活動はこういった人の努力で成り立っている。日差しも極めてきつかった。ファミレスで懇談。

その後、某氏より連絡。市議会の様子を拝聴。少し動きがあったようだ。もう少しあるかもしれない。しかし、その方の言う通りだ…。その後、播但線で姫路。大劇東の鶏膳屋。20・30代の市民の方と懇談。早速、不妊治療の補助について問い合わせも。驚く。その他、保育園の評判など様々な話。また、既婚者(女性)と独身(男性)の可処分所得の差を改めて感じる。結婚忌避が多いのも理解できる。全員が税金を公平に使ってほしいという。「税の公平な配分」が役所が存在する最初の理由という。頑張りたい。

姫路城三の丸公園で薪能。素養なき私。久方振りに屋台なかた。播但線で帰宅。

  民主党兵庫県連合会常任幹事会で
08/07 (土)

hare.gif 播但線、神戸線で神戸駅。タクシーで県庁北の民主党兵庫県連。参院選後初の県連常任幹事会。参院選総括と支部活動について。社民党の土井前党首の選挙区で、秘書らが水岡候補以外の候補を応援したという話も。衆院選で民主党の候補者を擁立せず土井党首を推薦したこと矛盾するという話だが、もっともな話。次回は兵庫7区も当然候補者擁立ということだ。神戸市会議長、明石市会議長に民主党市議が就任の報告も。地方組織強化の最高の方策は党公認候補の地方議会での擁立という。岡田代表も地方議会に公認候補擁立拡大の方向を打ち出している。

その後、三宮センタープラザ地下の糀屋。すじ玉丼。しかし、この地下食堂街は神戸一の行列ができるという「吉兵衛」をはじめB級食堂の集まり。極めて面白い。その後、QUASYS三宮。最近、肩こりもひどい。

その後、新快速で姫路。神戸姫路間の30分の居眠りも楽しみ。お城祭り。先輩諸氏が出店を出店。懇談。しかし、グリーンの上着を着たボランティアの宗教団体の方々や職員の方も暑いだろう。婦人会の方々と遭遇。「太った」との声声声…。逃走。その後、「MONSTER」(浦沢直樹原作)なる漫画を手にする。極めて面白い(推薦)。読破。その後、五軒邸のさつまラーメン。

  視野を広く−永田町メンバーと懇談
08/08 (日)

播但線で姫路。新幹線に乗り換え新横浜。某党関係者と合流。JR横浜線・根岸線で関内。伊勢佐木町のカレーミュージアム。パク森、皆喜多亭。横浜市営地下鉄で山下町。別の某党関係者と合流。重慶飯店。

G代議士・水野真紀結婚披露パーティーに出席した某氏によると、最も驚いたのは出席していた沢口靖子さんの美しさだったという。群を抜いていたそうだ。へぇ〜。その他、政局をはじめ様々な情報交換、議論。政治資金パーティーのチケット販売が減少傾向にあるという話。販売金額の多くが結果として有権者へ還流されていることの事実を無視して、政治とカネを語る人が多いのは残念。あわせて小選挙区制度と絡めての検証も。同一政党議員同士の香典供与・祝儀等の有権者に対するサービス合戦は減少したというが、逆に派閥の拘束力・役割もなくなって、党内の競争原理が働かなくなったという。選挙敗北・責任者昇格がいい例という。健全な保守勢力が健全でなくなっている。参院選終盤では、本意でない人の応援をしたという。I代議士のモルヒネ理論の通りになってきた。今後の浮沈は一般市民票の見込めない現職降ろしとそれで組織が保たれる制度の確立、つまり予備選の導入ではなかろうか。小泉総理の中曽根・宮沢元首相引退勧告には賛否両論あったが、A新聞の世論調査では小泉改革の評価する施策の3位に入っていた。民主党は、複数候補擁立や高齢議員の引退を党中央主導で実践してきた。公認候補の活動支援は費用を含めて民主党の方が整備されている。通常の組織の力は参院選の制度で透明になった。勝てる候補を擁立できるかどうか。いい人材の擁立が勝負の分かれ目だろう。

しかし、香典等は本当はやめたいが、後援会から連絡がくるという。全国一律か選挙区内の各級議員・首長申し合わせの案はあるというが…。一罰百戒で大物国会議員を一人生贄にすれば、全国からなくなるだろう。お中元や線香でバッジをはずした国会議員は複数いるが、これは本筋ではない。現職と非現職の活動量の差が冠婚葬祭の出席量の差なんて事実は関係者なら皆知っていることだ。今最も多い出費は秘書の人件費で、その次に地元の冠婚葬祭費。1日3件もざらだという。政策立案と関係する人件費は仕方ないにしても、票とバーターのようなことはやめるべきだ。もちろん、杓子定規に適用せよと言っているわけではない。ルールがおかしければ変えればいい。

私からは地方議会の実情を話す。懇談の面々には、たまに第三者の立場から私のHPに対するチェックの声も頂いているが、最近では視察問題には驚いたようだ。地方議員でなければわからない問題だが、永田町陳情団の接遇でよ〜く勉強したという。世話係ほど大変なものはないらしい。私の鳥取や福岡は自費参加ということを日記に明確に記しておいた方がいいというアドバイスも頂いた(もちろん自費参加)。

福岡市の行革の基礎となった提言。ふんだんな示唆。
http://www.city.fukuoka.jp/contents/7d26fbb73/other/7d26fbb735.pdf

  新たな問題発覚(合併関係)
08/13 (金)

hare.gif 議会事務局調査課と合併問題関係で調査依頼&打ち合わせなど。安富町の有料老人ホーム建設問題について。

姫路市高年福祉課からは文書で「市の有料老人ホームは国の参酌標準に照らしても充足している。新設は介護保険財政に悪影響がある」趣旨の正式な調査回答があった。翌週の市議会合併問題調査特別委員会で質問予定。しかし、負担付け替えの事態が連続して発覚している。一体どうなっているのか。

その後、市民相談など。日本社会では一定の要求が通った後、更なる要望過多を繰り返し、全てが御破産になる例もある。そのあたりが難しいところ。ふく鳥。某氏を発見。

  盆踊り大会
08/14 (土)

puri2.gif 地域の消防団が主催する盆踊り大会。私も団員の一人。準備から後片付けまで。途中、挨拶回り、ビールサーブなど。新団員の勧誘も。そういえば若い公務関係者の地域活動への参加も減少傾向という。金銭対価なき活動に若者が興味を示さないというのは世の流れだが、公務関係者も例外ではないということだろう。一方で震災ボランティアなどの市民活動はメジャーになった。価値観の多様化ということだろうか。

しかし、姫路のとある地区では一定の年齢の男子は消防団に強制参加しなければならないという。年末警戒等の必須業務の欠席は罰金五千円…。消防だけでなく自治会等の溝掃除欠席に制裁金を課しているところもある。いずれも地域で決めたルールで自治といえば自治だが、法的には根拠はない。権利意識の高い人からは本来租税の対価として行政が措置する事項と主張されるだろう。ただしどちらが先進事例かはわからない。

そういえばPTAの役員選出総会の欠席者(委任状提出者)に役員を指名するという苦情話を以前当日記で書いた。少ない例だと思うが、今の30〜40代の人の意識を象徴している事態だと思う。20代ならもっとだ。奉仕活動の義務付けや「公務員が率先して地域の役員を引き受けるべきだ」なる意見はどこかで聞いたことがあるが、今の時代にはそぐわないかもしれない。私としては、有償ボランティア(小額の謝金or費用弁償)という概念を拡げるのが適当ではないかと思う。市役所主催のお城祭りあたりから導入してはどうか。一方が有償で片方が無償。同世代の意識動向からすれば斯くなる考えは平等ではなく、早晩崩壊するだろう。現に権利義務意識の高まりが、様々なところで人間関係をギクシャクさせている。大きな事件が起こる前に自治モデルの提示することも必要なことかもしれない。いずれにしろ難問だ。

多くの参加者とも懇談。市政懇談会の要望も。Rも母と挨拶回り等をこなしていたようだ。大会前後に強い夕立ち。幸運。アテネオリンピックでは谷・野村が柔道で金メダル。世界一。

  姫路市戦没者追悼式典に参列
08/15 (日)

puri.gif 車でイーグレ姫路。徒歩で市民会館。姫路市戦没者追悼式典に参列。姫路市消防音楽隊演奏の国歌斉唱の後、日本武道館で行われた政府主催の式典と同時中継で黙祷。天皇陛下のお言葉など。その後、壇上にて献花。私の祖父母の兄弟の多くも戦死しているが、階段の昇降を見るに遺族の高齢化を実感。憲法改正の論議が次の衆院選の争点になる。そういう時代。しかし、なぜ"返し"があるのかな?

姫路市消防音楽隊のHPを発見。
http://www.city.himeji.hyogo.jp/syoubou/sigoto/ongakutai/
「音楽隊に入るためには、姫路市消防吏員採用候補者試験を受験し合格することが第一の条件」(笑)。消防も市民の味方として人気が高い。試験の倍率も高いという。そういえば、たまに子息をお願いされてしまうのだが、そういうことができると市民の皆さんが認識されている現状に「政治不信」の様相が見て取れる。お願いされてもお断りするだけなのだが…。

  合併特別委員会→文教委員会→意気消沈→
08/16 (月)

box.gif 播但線で姫路。議員インターンシップ生として初参加の同志社大政策学部1年生Sさんと合流。まず面接の際にその必要性を指摘した名刺を確認。今時の名刺。「出身高校名を入れると話が弾む」という私のアドバイスも入れ、作成したようだ。思えば、私が早大鵬志会の先輩のアドバイス通りに出身校名入りの名刺を作ったのが11年前。東京ではふるさと自慢話や共通の知人、同郷者の話が役に立ったことも多い。懐古。

定例の朝の街頭演説だが、お盆で中止だったようだ…。最近事務所に顔を出していないことによるミス。反省。畏兄Yさん、演説の傍聴に来て下さった商人Oさんとみゆき通りのドトール。懇談。観光振興、姫路駅高架問題など。高架によって大手前通りと駅南大路が合体し、南北が太い幹線でつながると信じている市民がどれほど多いか。いつもこの話を説明すると逆に私の話を信じてもらえないほど合体説が信じられている。県の広報の遅れが一因だが、困ったもの。

市バスで市役所。インターン生を会派議員に紹介&ご挨拶。その後、合併問題調査特別委員会に出席。合併期日を平成17年7月19日にするという。私からは、各種資料請求のほか、香寺・安富町の古紙等回収手数料の問題について質問。姫路市は古紙等を1sあたり3円で自治会等の回収団体に助成しているが、両町は現在5〜8円という。この制度は自治会やPTA、子ども会が回収したものに助成する仕組みだが、合併時に姫路市の価格3円をそのまま適用するという。分別回収、リサイクル、ゴミゼロなど様々な環境リサイクル推進施策が近年注目されているが、地域の自主回収団体に多目の助成をするのが方向性だと思うが、業者の手数料を差し引いた分で3円という。香寺・安富両町からの値下げに対する異論はなかったという。自主回収している団体にとってはかなりの違和感があると思うが、異論がないならそれでいい。

また夢前町・家島町が前回の新都市建設問題小委員会で議論に入る前提として主張したという「合併特例区」についての姫路市のスタンスを確認。「前回の小委員会ではじめて合併特例区の話を聞いた。市長等との協議はこれから」という最初の答弁を何回か再質問し、先方が前回『合併特例区が前提でなければ交渉できない』と言った以上、こちらの交渉姿勢を明確にしておかなければ3千もの事務の調整をする職員の労力が全て無駄になりかねない」という話をしたところ、ようやく最後に「香寺・安富の2町は地域審議会で、その他は合併特例区というのは…」てな話が出た。交渉の手を縛るというより、合併特例区など話にならない話であり、交渉の原則は市議会で枠をはめさせてもらわないと、また変な話になりかねない。そんな声も私だけの意見だけではなく、別のところからも届いている。なぜ行政内部でそういう意見集約ができないのか疑問だ。そっちの方が明らかに正論なのに…。

合併特例債や地方交付税の特典が合併を進める財政的なアメだとすれば、合併特例区は小規模自治体向けの制度上のアメ。国会審議でもその何でもありの問題点が指摘されている。問題点を以下列記する。

@合併特例区は「法人格」を有する県知事認可の特別地方公共団体。
東京都杉並区などと同じく法人格を有する団体。政令市神戸市の西区などは行政区であって法人格はない。

A合併特例区の長は公選ではない。
新市の長が被選挙権を有する者のうちから選任(新市の助役等と兼務可能、特別職、任期2年以内。常勤で給料等は三役並みを想定)。特例区内に適用される合併特例区規則の制定も可能。当然、旧長の横滑りを想定した制度。

B合併特例区協議会の委員も公選ではない
新市の長が市議会議員の被選挙権を有する者のうちから規約で定める方法により選任(例えば、公募、充て職等)。協議会には予算の同意権があり、市長は規約で定める要協議事項の実施について、合併特例区協議会の意見を聴かなければならないとされる。公選市議とほぼ同様の権限があるとされ、報酬も従前並みが想定される。旧議員の横滑りを想定した制度。

C財源は移転財源
合併特例区には、課税権や地方債の発行権限はなく、地方交付税の交付対象団体でもない。つまり、新市からの移転財源で独自予算を作成することになる。権限は従前とほとんどかわらないが、財源は新市に頼るという。

D職員の人事権も合併特例区の長に
職員は、新市の職員から新市の長の同意を得て、合併特例区の長が任命する。

@で公共団体として法人格をもたせながら、ABでは住民の意思を直接反映させない区長と委員を選任させ、予算の同意権まで与えるという。これらは、住民が主権者として直接公選で公共団体の長・議員を選ぶことができない制度であり、自治原則にも反している。重大な問題である。しかもC財源は移転という。合併特例法の新たな制定で見られたこの総務省の姿勢は、なりふりかまわぬものというものですまされる問題ではない。明らかに地方自治の本旨を踏み外している。「最長5年だから」で済む話ではない。

しかし、「財政も姫路市の方が健全な合併話でこの合併特例区の話が出ている状況が全くわからない。50万人で政令市になれると思っているわけでもあるまいし…。何か裏があるのでは?」というのが、特例区について話を伺った某氏の言葉。そういう意味で周囲からも注目されているが、何があるのかないのか私も知らない…。

他に安富町の有料老人ホーム建設問題について。介護保険(65歳以上の第一号被保険者)の基準保険料は自治体によってまちまちだが、それはサービスの受益者と負担者のバランス、将来予測等によって決められてという(高・低所得者については増額・減免措置も)。他方、40歳以上65歳未満は第二号被保険者として自治体の介護保険特別会計とは別に健保・国保等の医療保険で一定の料率で徴収する(政府管掌健保の場合は8.9/1000徴収)という。
http://www.fukushi.com/hoken/main.html

現在、全国公表ベースで見ると第一号被保険者の保険料の最高と最低は条例基準額レベルで月額5,942円⇔1,783円の差。しかし、長寿・健康県で知られる沖縄県の自治体の保険料が高いことには驚く。県内平均では一人あたりの介護保険支給額は全国一という。
http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/xls/tp040531-1.xls

琉球銀行経済調査室の2004年5月の調査によると、
@沖縄県の県人口に占める65 歳以上高齢者の割合は15.6%と全国でも2番目に低いが、第1号被保険者の支払う介護保険料は4,528円と全国で一番高くなっている。Aその理由として、介護保険3施設(介護老人福祉施設、介護老人保健サービス、介護療養型医療施設)の整備は、全国で2番目に進んでいることがあり、介護保険施設サービスの保険給付額が高くなっている。またB居宅サービスの給付額も全国で2番目に高いのだが、その理由の一つとして、居宅サービスのうち介護保険施設が提供する通所系サービス(通所介護と通所看護の合計)の費用額が突出していることが挙げられる。D一方、訪問系サービス費用額(訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリの合計)は全国平均よりは低いという。
http://www.ryugin.co.jp/chosa/report/pdf/416.pdf
この沖縄の例を見れば、介護保険と保険料の問題は高齢化や健康状態云々ではなく、要は「介護保険施設」の整備量が保険料を左右しているという現状が浮かび上がる。国も「施設整備状況と給付費には正の相関関係がある」と分析している。もちろん介護付き有料老人ホームも同じ。

介護保険が施設全体に適用される有料老人ホームを「特定施設入所者生活介護」付き有料老人ホームという。これ以外の他の有料老人ホームでも、入居者には個別に介護保険サービスを受ける権利はあるが、兵庫県では「特定施設入所者生活介護」付きの老人ホーム以外の新設は認めていないという。実は、関東などで、施設設置者(株式会社も可)とサービス提供事業者(ヘルパー等の派遣会社)の一体化(時には談合)で介護保険を上限一杯まで使うことによって利益を上げる施設があり、刑事事件にもなったという。入居者は他のサービス提供者を選ぶこともできず、押し付け介護というべき事態だったそうだ。今回の安富町の有料老人ホームは「特定施設入所者生活介護」付きで、現在特養を経営している社会福祉法人が設置主体という。


今回の施設が建設された場合、安富町の第一号被保険者で負担すると保険料の値上げが1万円弱必要となるという。現在も県下全88自治体中5位の保険料である安富町(要因の一つは特養)が、新たな負担を伴う介護付有料老人ホームの建設が不可能なことは誰が考えてもわかることだが、合併で姫路市民も合わせて負担すれば保険料の値上げはわずかでいいという。今回は、姫路市に知らせないまま、県に設置に同意(有料老人ホームは申請時に地元自治体の同意が必要)する話をしたという。県からは合併相手の姫路市に確認のない話であったことから、指導され、仕方なく姫路市に話をしたということらしい。

平成15年度の条例上の保険料基準額(年額A)、第1号被保険者一人当たり保険給付額B
A B
安富町 45,600 24,792
家島町 42,480 19,548
姫路市 41,640 17,784
香寺町 36,000 17,760
夢前町 34,800 16,414

本日付の神戸新聞には姫路市合併推進室のコメントとして「合併協議の支障とならないよう良識ある判断を求めているが、最終的には町の決定に委ねざるを得ない」となっている。これには驚く。町の同意だけでは駄目だから、県が姫路市にも確認しろという指導をした話を「町が強行するのであったら仕方がない」的なコメントでどうなるのか。姫路市が同意しない施設が本当に県に許可されるのか。地元同意を要綱指導として法的義務と捉えず、建設を強行する福祉施設がないのは、地元自治体に反対され、ミソをつけた施設が末路を歩むかを知っているからだ。指定事業者なら行政の抜き打ち特別監査が入れば、どういう結果を生むかなんて誰でも知っている。権限がなくても、反対の意志を明確にすればいいだけの話。この問題を所管する姫路市健康福祉局のK局長が、話にならない的な反対の意志を明確にしたのがせめてもの救い。これで強行はない(と思う)。

国は、保険料に関しては所得分布と後期高齢者割合の財政調整を行う以外は、保険料の設定を保険者である市町村に委ねているという。であるならば、保険料を左右する施設整備の許認可権限(施設やサービス事業者関係含む)を全て県から市町村に移さなければならないはずだ(実際には不可能)。また「市町村に権限があったとすれば、件の有料老人ホームも認可されてしまっている」という矛盾も発生する…。基礎自治体の規模を拡大するしかこの種の権限委譲はできないという総務省の主張も理解できるということ。鶏が先か卵が先か。


私としては、更に重要な問題として、この件が露見する経緯について極めて強い懸念を持っている。この程度の問題を行政内部で処理できない事態が発生しているということである。市民や議会の声を交渉に使わなければならないレベルの問題ではない。また、この話は外部の調査でわかる話でもない。というのも、これは『公益通報』(内部告発)なのである。実は前回の3400万円のばら撒きも全く同じ構図。しかも、この通報内容が正論になっている。内部混乱で外に出るなら情けない話で済ませられるが、正論が負けて外に出ている可能性がある。憂慮すべき事態だ。

と議論する予定が、「(3400万円の基金取り崩したバラ撒きを)ガードレールや道路など公共事業の先行整備で使われたと考えると一理ある」等の審議内容、その方向性から言葉を失ってやめた。正直なところ少々キツイ。昔から見切りが早過ぎるという指導を多くの方から受けてきた。全ては私の判断ミスかもしれない。

市役所地下食堂。カレーうどん。その後、議長室。N議長と面談。委員会で言及しなかった件についても説明。Sさんも同行していたため、N議長から自身の市議出馬の経緯についての話も。

その後、市議会文教委員会。午前に引き続きキツイ内容。@姫路市立学校教職員による非違行為(2件)、A庁内外の有識者等による新たな姫路市幼稚園教育振興計画実施計画(仮称−平成19年度実施)の策定、B学校施設内の化学物質濃度(シックスクール)再検査結果、C中学校給食について。

@は当日記でも既報の病気休職中の海外旅行・ヘルパー資格取得教員の問題。
病気休暇・休職期間、海外旅行回数の内訳は以下の通り
ア.平成 9年11月10日〜平成11月12月31日 海外旅行6回
イ.平成12年 2月16日〜平成15年 2月15日 海外旅行3回
ウ.平成15年 4月 2日〜平成16年 8月 2日 海外旅行1回

ア期間の後、イまで1ヶ月15日だけ復職。イ期間の後1ヶ月17日だけ復職していることがわかる。少しでも復職すれば、次の休暇は病気休暇という。給与は病気休暇は全額(各冒頭6ヶ月)・休職期間は80%(病休後、1年間80%給与、その後2年は共済組合から80%支給)つまり、6年半のうち、約3ヶ月しか勤務していないにもかかわらず、全期間で給与の80%以上が補償されていたということ。

しかも、計10回もの無届け海外旅行をし、更にこの病気休暇中に姫路市社会福祉協議会のヘルパー2級資格講座を受講・資格取得していたという。更には、社協職員の不祥事により研修未実施で資格認定がされていたことから、その分の慰謝料等約14万円を受け取っていたという(その後、返却)。厚顔無恥にも程がある。それに、外部からの電話照会で発覚したという。要は内部告発。神戸新聞の一面を飾るスクープ記事となった。

この事態に、「姫路市には小中学校教員の人事・処分権がないから、処分はできない」という答弁の連続。市議会の文教委員に教育委員長を筆頭に起立して誤っているが、これに一体何の意味があるのか。この光景は一回ではない。委員会では次長や部長が答弁。教育委員長は医者の立場から云々。まるで他人事の人もいる。笑い声の委員会。私も苦笑の連続。正直打つ手がないようだ。

更に問題なのは、(処分権を有する)県教委の判断では、処分に該当するかどうかさえ微妙(現在も処分未確定)で、もし処分となった場合でも、軽微な処分となり、教壇に復職する可能性があるので、(市教委として)退職するよう勧めたという。もちろん、これは依願退職だから、退職金等も満額支給。納税者を馬鹿にしている。県教委とは何だ?最後には、某議員から「当該教員の採用時のグループ面談を同時に受けた先生から採用に疑問の声があったと聞いている」との話も出た。当時の記憶が甦る。「お父さんが大物校長だったから採用されたらしい」。皆言っていた話は冗談じゃなかったのか。これが市議会で議論されている。まるでデジャヴだ。

もう1件は、児童買春をした姫路市立小学校の臨時講師(33)の問題。こちらも、新聞報道で姫路市の中学生の買春が発覚した。臨時講師の契約期間満了まで日が数日しかなかったことから、県教委を通しての処分は時間がかかるという観点で、退職願を出させたという。これも懲戒ではない。こちらは今後とも処分もない。世も末だ。

Aについては、小規模幼稚園の休園等のルール(平成11年策定)を全て御破算に。ただ、代わりの施策は平成19年以降実施の計画で、庁内外の有識者を入れて新たに議論をはじめるという。一部局の問題で自分の責任の取れない年次にスタートする施策を発表し、現計画を破棄する。この発想は、民間なら無責任といわれかねないだろう。この議論を報じた18日の神戸新聞の報道内容は「姫路市教委、幼保一元化視野に」???これは委員会の審議内容を伝えた報道ではない。見出しの妙というより、厚生関係の有識者も半数以上入れ、健康福祉局と共管の審議会でも作られるということだろうか。ならば、委員会でそう説明すべき話。根拠のないアドバルーンで何かあるのか?それとも本当の話かな。

庁内外の有識者で云々〜ドームも市バスも毎回同じ構図。有識者なら現教育委員もこれまで幼稚園についても考えてこられたはずだ。執行機関でありながら責任回避をする。この体質にはもううんざり。包括外部監査にもその非効率性については喫緊の課題として明記されていたし、加古川市のような対応をとっているところもある。対応策の種類は先進事例もあり、皆知っている。ただ地域自治会や議員との関係など、実行の難しさを知っているだけに、先送りをするだけ。これも皆知っている。変わってない…。

Cは東、飾磨東、網干の各中学校で10月から実施されるが、各49、52、43%の申し込みがあったという。当初の予定よりやや低いようだが、給食の評判がよければ増えるし、悪ければ低下するだろう。

その後、HPのトップページにインターン生のコーナーを設置。早速、活動内容の記載を要請。普通の感覚を大切に記すことだけを話す。その後、参加初日ということで、大手前横断歩道先の金家商店。若手のM、K両氏にも参加してもらい、大所高所から話をしてもらった。頼もしい話口調。立場というものは大切だ。Sさんは阪神大震災で家や学校が崩壊した経験も。政治を目指すこともその経験が関係しているという。その頃から政治家を志望したと明言するだけあって、観察眼も厳しい。夢も大きい。日記にも私でも書けないような鋭い指摘も。出来る限り多くを学び、将来に活かしてほしい。近い将来、そういう時代が必ず来る。

市議会は最悪だったが、いつまでも文句ばかり言っても仕方がない。「今頃、情報公開を言う自治体は○○」鳥取県の片山知事が言っていた。市民の皆さんに、いい政治家を選んでもらえるように、情報公開の姿勢だけは貫かねばならない。当日記はやめられない。終了を撤回。そうでなければ、判断材料が自分にとって敵か味方かだけの矮小化された争点の選挙を何回やっても中身は何も変わらない。

今日は文字数で約7000と過去最長。原稿用紙なら18枚。こんな内容の記載は時間の無駄…。

  日記は進歩のための自己観照
08/17 (火)

acchi.gif 自宅で事務作業。日記推敲に膨大な時間。日記形式で日々の出来事に論評を加えるにあたっては、必然的に周辺情報の調査研究・ヒアリング等が必要。それが少しずつ自分の身となっていると感じることもある。調査していると時間を見るのも忘れ、徹夜は度々。時間も半端ではない。

女子柔道の金メダリストの谷本さんがある時から「柔道日記」を書いて自己を見つめなおしたという。私の場合は小学校時代の恩師N先生の指導と長野県の田中知事のモノマネだが、私の周りでも、ネット日記を書き始めた方が複数いる。若手政治家で私と同様の意見を見ることも多い。神戸新聞の正平調には「日記は進歩のための自己観照」と記されている。やめる選択肢もない。

市民の負託を受け、報酬を頂き活動する内容を市民に報告することは議員としての「説明責任(アカウンタビリティー)」だと思っている。議員等の客観的な活動内容を議会報や議事録で広報することも大切だが、審議の内容を記した議事録は数ヵ月後に製本されて配布されているものの、目を通す人はほぼ皆無。議会でも行政でもネット上で「記録」として検索するだけ。議会報には質問者のデータは記載されないから、数年間質問に立たなくても誰もわからない。新聞にもよほどのことがないと質問者名は載らない。私も当選して2回だけ。委員会の副委員長就任で+1回。活動を知ってもらうことは責務だが、本当にこれが難しい。葬式に顔を出して、弔電を打てば目立つというアドバイスも頂いたが、そんな逆コースは…。

街頭演説は局地的だし、市政懇談会等の集会も正直なところ要望は少ない。無理に人集めをお願いして講演会を開いても、その負担は私のような議員には逆にしがらみが発生しかねない。かといってビラを市内全域のポストに配布することは不可能だ。であっても、今述べた方法は全て実践している…。効率だけではない。ネットにその役割の多くを任せているといっても、ネット社会は一部の利用者に限られた存在でしかない。ただし、ネットだけが、自己(市民)のアクセス。つまり興味がない人はアクセスしなければいいという選択権が市民側にある。拡声器の大音量もないし、読まずに捨てられるだけのビラのような無駄はない。また、速報性は新聞にも勝るほどである。さらには書き込み可能な掲示板を設置することで市民の方の意見集約や活動への参画を募ることもできる(料金受取人払いのハガキで意見を募ると郵送料だけで1枚70円がかかる)。以上のようにネットは議員活動に適した優れた機能を有している(匿名性を利用した荒しや回答・返信が必要なものの増加等は今後の課題)。しかし、私が1年以上書き連ねてきたことが全くといっていいほど進捗していないことは問題。委員会記録のネット公開程度…。

行革等の膨大なデータの処理もほとんど手付かず。スタッフの雇用も考えたが、財政的には無理。議会の机も事務所も自宅の机も全て資料が山積み。何とかしたい。駅前の飲食店某。会計後、高額請求に気づく。同行の人によると、ボッタクリらしい…。

  いろいろ
08/18 (水)

kocchi.gif 播但線で姫路。市バスで市役所前。控室で一日作業。K文教委員長、A議員ら同僚議員、来訪の職員U氏らと合併問題、文教問題で懇談。月曜日の委員会の反省会といったような様相だが、会派としてもそろそろ賛否を含めて態度表明が必要だろう。姫路市議会で与党とか野党とか制度的な根拠のない言葉だけの概念を言う人がいる。制度構築か概念を捨てるかいずれかを選択したほうがいい。

強い風雨。市役所議会塔北のボギー。焼きうどん。その後も、委員会記録の精査など。記者クラブ。異動のシーズンということで送別会の話も。S49年生まれのA紙、Y紙の記者だけに寂しくなる。留守居役Sさんと事務所看板の話。

その後、遅くまで事務作業。党務の要請も。支援団体の要請も。オリンピックも。いろいろある。

  職員組合も動く?
08/19 (木)

puri.gif 播但線で姫路。新幹線改札前の駅そば。ざるそば。市バスで市役所。月曜の当日記の反響多し。長すぎるという意見には苦笑。

その後、市職員組合のF委員長が控室に来訪。合併問題について懇談。”高潮”なる職員組合機関紙に「政令指定都市が遠ざかる」という見出し以下、合併問題が詳細に取り上げられ、控えめな表現ながら、今回の合併に対するスタンスは見てとっていたが…。やはり、組合員(課長補佐以下という)の方の合併問題に対する不満は大きいということだろう。私の姿勢を応援してくださる方も多い。委員長もそういった意見を聞いているらしく、今後更に正式にアクションを起こすことも検討中という。夢と現実の混同はいずれ自分たちの身にもはね返ってくる。健全財政などと胡坐をかいている時代ではない。もちろんいい話だけではない。手当の件にいずれ触れることも話す。これは仁義。

そう言えば、別の某所で同機関紙に掲載されたY助役のコメントについて私に話があった。同じ話を聞いても筆をとった人の感性が違うということだろうと思うが、健筆で地獄耳という方らしく、そんなことまで知っている…。Y助役についてはその位その発言や動向が注目、期待されているということだろう。

Sさんのインターン2日目。前回出席した市議会の委員会とその新聞報道内容の比較、市政に対しての提言内容等について指導。許可を得て、職員組合のF委員長との議論にも同席させていただいた。会派議員との合同懇談にも同席。昼食は市役所南のカザン。その後、銀行・郵便局支払業務などもやってもらう。市政情報センター・議会図書館などの案内。記者クラブでも懇談。その後、インターンHPの修正など。しかし、議事課のK課長をはじめインターン生に対して逆質問する方が多い(苦笑)。

その後、市民クラブのY議員の車に同席させて頂き、本町のN労。K分会長、N事務局長、I・O執行委員から労働組合についてその結成目的から日々の活動内容まで様々な話を伺う。若手のOさんからは特に丁寧に説明して頂く。先日のK・M両氏もそうだったが、部内に年少者がいない分、対若者には優しくかつ大人の立場から接してくださるのだと思う。

その後、イーグレひめじ。1F・2Fとも店舗スペースに閉店を告げるビラ。他の要因による集客に頼らない自己集客ができる店舗の誘致が課題。Rと合流。車で姫路サティ、競馬場前のロアール等を経由し、Nさん宅。Nさんの呼びかけで、Fくんをはじめ、Mさん、Yさんらと懇談会。Nさんお手製のお好み焼きを頂く。様々な政策懇談も。その後、某所。花火大会に参加。その後、インターン日記に少しコメント。

  疲労困憊…
08/20 (金)

播但線、市バスで市役所。党務をこなす。会派の同僚議員と意見調整。徒歩で少し遠出してKFC。セブン−イレブンで焼きそばを買い求め、控室で昼食。諸状況により疲労困憊。03会のK議員をはじめ来客もあったが、意識も朦朧。
ゴミ問題でNさんから御提言いただいた原稿をようやくHPにUP。感謝。
http://www.takesan110.com/propose/gomi/index.html

  別れと出会い
08/21 (土)

船丘町のずんどうや。隣接の希望軒より濃厚。美味。自転車探し、買物など。その後、明洋軒。送別会兼市政懇談会。改革の同志ともいうべき方が、異動で姫路を去る。大変に寂しい。後継者の方や別会社の有為の人物の紹介を受ける。49er’sもこれで解散。しかし入社したての若手の初々しさといったら…。この業界も数年で人格が変わるほど、社会の現実を叩き込まれるようだ。厳しい社会。深夜まで。

  いい話
08/23 (月)

kocchi.gif 早朝起床。播但線で姫路。インターン3日目のSさんと合流。朝の街頭演説。Sさんにはビラ配りを担当してもらう。堂々と配布。たいしたもの。M代議士、K県議、O秘書、Yさんも。

演説は9月議会の主な審議内容である決算、物品調達・公共事業のコスト意識・市民監視、不妊治療の助成問題のスタートについて。決算は28日の新聞朝刊に『姫路市、36年連続黒字決算』という見出しが踊るだろう。この話は去年も書いた。今年は誰か違う観点から記事を書かないものかな。姫路市の財政部門の予算編成では、決算で赤字は出ない。厳しい算定だし、いろいろ知恵もあるようだ。いずれにしろ予算の効率的な執行や競争入札結果による残、需用費等を未執行で残すことを適正に評価することについては、次年度以降の予算確保という概念(「使い切って足りない」というアピール、予算主義の限界)との二律背反的なものを解決することが課題。民間なら黒字決算等の経営数値が企業評価とリンクするが、行政においては黒字決算と行政サービスの評価とに直接的な因果関係がない。惑わされないようにしたい。義務的経費の圧迫度合いさえ高くなければ、歳入を厳しく見積もり、歳出を抑えれば自治体の黒字決算は簡単。決算数値を云々するより市民から見た行政サービスの絶対的な評価指標を構築しなければならないだろう。行政評価については先進事例もある。後年でも指標項目の変わらない普遍的な評価基準「行政満足度」。これも簡単ではない。

21日の朝日新聞に「ひろめ市場2階飲食店、年内閉鎖へ」との報道。今年度オープンした家老屋敷跡便益施設(現在、名称募集中)も一部シャッターが降りたまま。次はイーグレ姫路。姫路城温泉、紅虎餃子坊の閉鎖に引き続いて、別の某店にも同様の動き。こうなってくると経営や企業努力、行政の支援という問題だけではないのではないか。姫路市における中心市街地問題について政策的な転換が必要かもしれない。昔、私の掲示板で書かれた「駅前振興と車社会の進展との矛盾」という視点。いずれにしろ既得権の問題に着手しなければ、予算をつぎ込んでも延命にしかならないかもしれない。極めて難しい課題。

終了後、手柄のM代議士事務所。M代議士にはSさんと話をして頂いた。その後、徒歩で市役所。Yさん、Sさんと河川管理課。M課長補佐、Yさんから船場川の件でヒアリング&質疑応答。法的な問題について伺うつもりで訪問したが、河川行政にとどまらず、下水道整備、自然環境、魚、ボランティア活動まで多岐にわたる話を伺った。久方振りにいい話を拝聴。感謝。

市民クラブ同僚のK議員のお声掛けにより、インターン生Sさんの歓迎を兼ねて昼食会。Y、A議員、T、Mさんと北京閣別館。バイキング。感謝。

その後、Sさんに市政提言についての調査を指示。市役所1階の市政情報センター、議会事務局を訪問したようだ。そういえば、私が選挙時に提言・公約作成にあたり、活用したのも市政情報センター。コピー機もあるし、統計資料等の冊子も実費で頒布されている。情報公開請求の相談もOK。市民の皆さんにも大いに活用してもらいたい。Sさんも親切に必要な資料の相談に乗っていただいたという。感謝。

その後、川西市の学校選択性導入の話を端緒に、姫路市の行政、地域ガバナンス、議員特性について話す。更に選挙、支持者、対行政、口利き、しがらみ…。議員活動にも表もあるし裏もある。いろいろ見て聞いて感じてほしい。

その後、民主党姫路総支部常任幹事会。M代議士、K県議から国政・県政報告。明日の記者会見で岡田代表の代表選出馬表明という。選挙になるのもおかしい。岡田支持は当然。その後、私から市政報告。まず合併問題の進展状況と合併後の旧町域での増員選挙について。その後、中心市街地の問題について。他の幹事からは、「今回の合併でビジョンの議論をしたのか?」「ドームの後の計画はどうなっているのか?」「コンベンション施設云々では駄目」との厳しい指摘が相次いだ。某町の公共事業が前倒しで進んでいるとの話も。私が答弁する立場となるのだが、当然答えられない…。ドーム後の計画等は具体的な提言もあったので、党として正式に具体案を考え、提言すべきだという結論(市民クラブと連携も)。また、合併に伴い衆院の選挙区が変わり、これまでの構図が変わるという説が流布されているとの話(笑)。選挙区は選挙区画定審議会という国の機関で策定され法律で決定する。地方自治体の合併で変更されるものではない…。程度の低い話。

終了後、幹事Iさんの車に同乗させて頂き、姫路駅。播但線で帰宅。

  市議会HPリンク拡充!
08/25 (水)

kocchi.gif 最近、葬儀やお見舞いが多い。もちろん同僚議員に比して相当少ないだろうが、一般の同年代では相当多いと思う。議会の控室に”返し”を山積みにされている方もいたが、議員のみならず返しを欲する人はごく僅か。今日の葬儀でも「満中陰志の廃止を行政と自治会で申し合わせています」という趣旨の看板が立っていた。以前も隣接の某町で同様の扱いであった。これが望ましいと思う。虚礼廃止をどこかで申し合わせないものかな。議会全体で声を上げるのはどうだろう。大都市では見られないようだが、姫路市のガバナンス力ならできるかもしれない。

R運転の車で市役所。同僚議員から海外視察の内容を拝聴。その後、ある案件で情報交換。ある種のけじめが落としどころ。背景はあまり知られていないが、市政の裏の部分。非常に興味深い。

同僚議員によると今日が教育委員会の開会日という。日程を知っておれば傍聴していただけに残念。教育委員会の日程については審議会等のお知らせHPや市政情報センターでの告知はないが、どこかで告知をしてもらわねば。HPの告知でもいいが更新してもらいたい。

と、すぐさま休日もない、残業の多い多忙な部署という反応には驚いたが、人事配置や属人業務のことは私にはわからない。いずれにしろ議会の控室でも教育委員会関係の話が多い。何かある。

児童手当の件で子育て応援課に問い合わせ。今年から小学校3年生まで延長されたが、手当受給は申請主義が基本という。姫路市では対象者に手紙で案内しているようなので、忘れずに手続きをしてほしい。

議会事務局のKさんに冒頭の件で調査依頼。思い立ったが吉日。そう言えば、姫路市HPのトップページの左下に市議会リンクの拡充。次は議会HPの委員会記録HPのクリック数改善。市民にわかりやすく便利に公開してもらいたい。

退勤後、駅前の善兵衛。同僚議員と懇談会。某案件並びに中心市街地活性化について。市民プールは充実しているとの情報あり。

  地域経済再生プラン検討懇話会に期待する
08/26 (木)

kouji.gif 早朝散髪の後、播但線、市バスで市役所。インターン4日目のSさんと合流。姫路市地域経済再生プラン検討懇話会を傍聴。思えばちょうど1年ぐらい前に鳴り物入りで立ち上げられた。早1年。

提言取りまとめの頃ということで、各分科会の報告内容を拝聴。祭り屋台イベントの継続についても言及。懇話会の意見だけに尊重されるだろう。警備にあたった市職員の話には辛辣な意見もあったし、警察関係者も呆れる程だったというからまずは確実な安全確保がポイント。次に市外集客・民間のツアー設定、商店街の一体イベント等が課題か。姫路球場での開催を提言する声や公費支出イベントだけに刺青を見せることの禁止措置が必要との意見も別のところで他の議員から聞いた。後者などは大切な視点。

決算は収益事業を除き収支共約6,600万円。市としては3,000万円を予算化したが、警備業務等にあたった職員が650人というからみなし人件費を含め約4,000万円の支出ということになろうか。経済効果の計算等は基準により様々だが、そのあたりの公式見解は市議会総務経済委員会で報告されるだろう。1席6,000円の有料観覧席販売等の収益事業特別会計は240万円程度の赤字が出たようだ。

分科会の検討報告の中には「特に、国際観光都市を目指していくには、すべての外国人が一人歩きできるような環境整備の一環として、英語以外の外国語も併記した案内標識の設置を進めていくべきである」とあった。主な意見の中にも、ホスピタリティを端的に表すものとしての歓迎看板設置の意見もあった。いずれも私が昨年提起した内容と全く同じだが、駅前を歩いても進捗状況は不明。Y助役から「いま職員採用で面接しているが、(その学生は)姫路駅に降り立っても観光都市とは思わなかった」と言っていたという趣旨の発言も。

しかし、祭り屋台イベントの継続や”ものづくり経験等を付加した修学旅行の誘致”などの新しい提言も見られたが、委員から「祭り屋台の主催者はどこ?」的な話も出たし、「市民にも参画してもらいたい」的な意見記述もある。今の委員は、市助役・産業局長や商工会議所の会頭・副会頭、姫路市商店街連合会会長、兵庫県立大学・姫路獨協大学副学長、JTB姫路支店長・姫路ホテル協会会長、経営者協会専務理事・連合姫路議長代理、観光協会・JCの役員、市民の公募委員、市議会特別委員会委員長・副委員長…。執行機関の代表を含め現在の市民のフル代表と言うべきで、責任回避ができないメンバーということだ。来る11月15日に最終答申を市長に提出するという。

散会後、所管部署のI地域経済再生対策室長から「忌憚のない意見を」と声をかけられたのだが、このメンバーの提言なら屋上屋が架されない。つまり、画餅に帰されることのないようにしてもらいたい。採用を決定した施策に体系的に(行革のよう)に進捗状況を記し公開していけば、同じ話を二度することもないかもしれない。「答申を待たずにやれるものはすぐにでもやったらいい」これも助役の意見。頑張ってもらいたい。

市役所そばのラーメンたろう。ドーム跡計画について某局長と話す。先日の民間企業経営者との意見の乖離を感じるが、それぞれの意見もわかる。トップダウンを進めなければ総花的なものに落ち着くだけかもしれない(○→◇なんて…)。国土交通省から来たという技術管理官にも御挨拶。

午後は市民クラブのA議員主催の勉強会。ゴミ焼却炉問題について。焼却炉の形式については処理量(姫路の人口規模)という観点も重要らしい。

その後、Sさんに外部団体と折衝して資料を入手するよう指示。私の大学当時を思い返すと、議員会館で政府委員室の官僚や地元自治体首長、議員などの折衝や接遇もした。学生であることは対外的に隠し、衆議院の秘書バッチと議員後援会の名刺をもって仕事をさせて頂いていた。何事も経験。

その後、広報課のU報道室長と懇談。その後、Sさんを先に返し、残業。Sさんの親戚は龍野のS醤油ということで、じばさんビルには商品があるという。へぇ〜。

  36年連続黒字の見出しが生む損失
08/27 (金)

akubi.gif 播但線、市バスで市役所。インターン生Sさんと合流。まず議会会議室で9月議会に提出される平成15年度決算の説明会。I市長、S助役らも出席。新任のY助役、A技術管理官の紹介も。

一般会計は当日記既報の通り36年連続の黒字決算で縷々説明があったが、今期の決算についての特記事項はない模様。某議員から水道局の不祥事を陳謝しない姿勢を問う声があがった。

私からは歳入について地方交付税の当初予算との乖離について言及。過ぎたるは予算議決の形骸化を招く。数字を他の議員にも認識しておいてもらうことも必要。他会派の先輩議員から、事後この件に関連していろいろ教えていただいた。感謝。

決算を黒字にすることの必要性は疑いないし、歳出を増やせなどと言うつもりもない。補助金の見直しや歳出抑制という課題を財政技術で進めるだけでは、3,947億円の借金は簡単には減らない。大鉈の必要なバラマキ廃止にはトップの政治決断が必要だが、「36年連続の黒字決算」との大見出しや「健全財政を堅持」とのコメントが新聞に掲載されれば、決断の際の「切り捨て」などの批判に抗し切れなくなると思う。数年前の某内部文書には、「姫路市は○○年連続黒字ということもあって財政悪化を理由とした合理化提案はありません」という云々の記載もある。これも事実。

「固定資産税の予想を超える落ち込み」が「たまたま」起っかどうかは調査すればすぐわかるが、平成15年度だけを見ても固定資産税の当初予算と決算額のの乖離は▲10億6千万円程度、市税全体だと改善されて▲7億1千万円。国全体のパイの減少分や試算時期の違いを入れたとしても差額45億円の説明ができるだろうか。

もちろん歳入を厳しく見積もる姿勢について反対などでは全くない。ただ黒字誘導より、次世代のために借金を減らし歳出を抑制する方向へ行くのが筋ではと言いたい。某党のような景気の腰折れ批判でも頂くのだろうか。そう言えば歳出のお手盛り部分には財政の手がつけられていない。改革に伴う痛みはまず自分からという議論があったが、なぜ放置してきたのだろう。これでは全ての説得力がなくなる。

その後、議会運営委員会を傍聴。当日記既報の「特定不妊治療費助成事業費」1,910万円の補正予算提出も明らかになった。これは、医療保険の適用のない配偶者間の特定不妊治療に要する費用の一部を助成することにより、経済的負担の軽減を図ることが目的。市の指定する医療機関(社団法人日本産科婦人科学会に、体外受精、顕微受精を実施する登録施設として認められている医療機関)で、夫及び妻の前年の所得の合計が650万円未満であることを条件に、1年度あたり10万円を限度に通算2年間まで助成するというもの。9月議会で可決・成立次第、広報紙等で公表される見込み。兵庫県下最後発のようだが、平成16年4月1日以降の治療まで遡って申請することもできるので市民に不利益はない。

実は議運の傍聴は当選以来初めて。国対職員時代も議運理事会の傍聴は一種のタブー。交渉ごとだけに圧力や交渉の手足を縛りかねないからだ。議案説明会の必要性を感じていたが、議運傍聴で一定の内容把握はできた。決算委員の会派割り振りの件、「海外視察の報告会」を求める委員が出る程度で揉めるネタはなし。最後にインターン報告。その後、議員控え室にてマス徳の弁当。

その後、市民クラブ会派総会。議運報告のほか、日程調整、請願、本会議質問内容の説明など。その後、議会事務局のF係長に調査依頼。その後、財政課のK課長補佐と懇談。財政問題から合併問題まで。理路整然の話に納得してしまう。その後、某紙記者より36年連続黒字の理由を聞かれる。赤字決算転落に伴う多大なデメリット、行政の決算が民間企業の黒字と違って営業成績ではなく、予算の段階では収支トントンになること、上記指摘等について話す。

その後、市政関係者、通りすがりのNさんと南町のきゃべつ。皆、Sさんの普通の視点に注目しているという。その後、公務員としての生い立ち、新人時代に市民から徴収するという難しい業務にあたったことの苦労、罵声を浴びるなどの困難な状況に追い込まれても、たまにある「ありがとう」の一言で救われた経験を語る職員某氏の話に感心。Sさんはいい話を聞くのが上手いのかも知れない。私にはいい話は教えてくれなかった(苦笑)。散会後、Nさんの奥様運転の車で自宅まで送って頂く。感謝。

  いろいろ悩みが多い…
08/28 (土)

acchi.gif 新聞各紙の決算発表に対する見出しを確認。大半が「35年連続黒字」の見出しを付けた昨年の状況から大幅に改善された。私の意見も少し触れられていた。報道は議会と市民とのパイプ。今後ともその役割は益々重要。姫路支局等の人員削減が進行中という話をよく聞く。経営上の問題が主と言うことらしいが、姫路地域の地盤沈下とも関係するだけに残念だ。

その後、これまで貯めていた資料の精査。書類を積み上げただけで数メートルとえらい事になっているが、いずれデータ化して活用しなければ…。それを公開するのも私の役割。K分会長が言うように、あと2年半しかない。政策的なものは大学生には少し難しいかな。自分に置き換えても党勤務時代に仕事として勉強したようだと思う今日この頃。議会事務局の調査課の皆さんには他都市や庁内の調査をお願いしているが、体系的に管理・運用できる専属スタッフが一人ほしい。会社がある議員が羨ましい。昼食はカップ焼きそば、キャベツの千切りなど(唸)。

その後、私の事務所で開催している妹Mの書道教室に顔出し。最近、「お兄ちゃん」より「おっちゃん」(苦笑)。そろそろダイエットもしなければ、いろんな意味で後がない…。息抜きに古くからの活動家の面々に声を掛け、地内町のマルフク。皆さん駅から徒歩はしんどいという。年齢も考慮すべきと反省。その後、白銀町のホサンナ。本当にいろいろ悩みが多い。その後も悩み相談会の様相。

  ひめじ良さ恋祭りを見学!
08/29 (日)

hare.gif 早朝起床。パソコンに向かう。車で姫路駅前。「ひめじ良さ恋祭り」をみゆき通りと二階町通りの交差点付近で見学。正装・化粧姿のM代議士をはじめ知己の参加が多い。こちらが照れるほどの姿の方もいる(笑)。県外や高校生、中学生の連もあるし、何より皆一生懸命踊っている。このイベントのように行政がサポートに回り、民間主導で頑張っていることは理想的では。通りすがりのNさん夫妻とも遭遇。その仲睦まじさ(熱)。

その後、今宿のザ・モール。ラフィネ。ガチガチの体。従業員の方から心配される。まるよし本店。世情について懇談。

  台風の中にホームレス問題を考える
08/30 (月)

早朝起床。先日送付された岡田克也代表の代表選出馬公約を精査。衆参議員の同一選挙区世襲の禁止(3親等以内)・予備選導入、知事・政令市長の原則70歳以下・4期目出馬候補への公認・推薦なし、シンクタンク機能の拡充、党財政の透明化など、その方向性やよし。対立候補なく再選(党員・サポーターの代表選有権者の方には票の行使ができないことになりますが御容赦下さい)。

その後、台風接近を控え、車で姫路駅。K県議、K秘書と共に朝の街頭演説。決算内容や千葉県柏市で提案予定の歩きタバコ禁止条例について。その後、傍聴のため来訪のKさんとみゆき通りの喫茶月ヶ瀬。疲労過多の様子。

その後、M代議士事務所。K事務局長から区画整理事業についての陳情。斯くなる事業は全くの素人で自己解決不可。その他の陳情も頂く。事務所スタッフの皆さんは昨日の良さ恋で入賞したということで至って元気。私も水泳でもしようかな。

その後、市役所。簡単な文書作成やインターン日記のチェック。Sさんの新しい視点が好評のようだ。実はHIT数も10%増で推移。いつの間にか、7万HITも超えた。合併についても普通の大学生でHPを見ても難しいという。となれば私の日記は誰のためのものだ?少し原点に戻らねば。

市役所北の松屋。豚めし。松屋は渋谷店以来。その後、K事務局長と共に区画整理課。H課長補佐、M係長からヒアリング。区画整理・用地買収・移転補償・仮換地・除却…。知らない分野の話だけに大いに勉強になる。その後、記者クラブ。某記者と皮肉合戦。境遇が似ているのだろうか?報道室長、引き続き広報課長。皆さん災害警戒の準備に余念がない。

台風接近により職員には自宅待機命令が発令されたという。本庁には部長級が待機しているようだ。本町等で転倒被害が出ているという情報も。私は控室で引き続き作業。議事課のUさんに依頼した特別会計についての資料を精査。作業中、停電。ガーン…。デスクトップパソコンだけに全て消える。などと書いていたら、本当に帰れなくなった。非常食ハバネロ系激辛スナック菓子の夕食。K新聞の記者さんも残っている。ガラスが割れそうで怖いぐらいという。本当に強い風だ。

24時の警戒本部召集の放送を聞いて帰宅。途中、深夜営業の飲食店を回るもいずれも閉店。ローソンで弁当を買い求め自宅。すると停電でオートロックは開かず。困惑。何とか部屋に入るも停電のため、温めることもかなわず。さりとて冷たいままも食せず。真っ暗な部屋で蒸し暑いという状況に…。

そういえば台風の時はホームレスの方はどうするのだろうか?最近、ホームレス関係の新聞記事が多い。その多くは好意的に取り上げたもの。市議会控室にも支援カンパを求める方が先日見えた。私の父なども昔から少しずつ支援をしていたようだ。仕事を探しても見つからず、住むところもなく仕方なくホームレスになった方と働くことや束縛されるのが嫌いで自分からなった方両方いるという。実は新宿駅で財布(バッグ)の盗難に合い、犯人は捕まったがホームレスの方で中身が戻ってこなかったことがある。派出所の取調室で、「好きなようにしろ」的に警察官が部屋を出て2人になったのだが、かわいそうになって逆に三千円をあげたことを懐かく思い出す。デパートの中に入って居座り続けたり、試食を食べに来たり、場に相応しくない時は、管理者が退去を求めるのも仕方ないところだろう。救済や愛の概念だけではないのが現実だし実際には苦情も多い。

住所を定め、住民票さえ取得すれば生活保護がもらえるというような話もある。姫路市の生活保護費は受給者一人当たりにすると1ヶ月約15万円にもなっている。この対象を拡大していくかどうか。これも政治マター。現実の財政状況、一般納税者の意思を斟酌すれば、野放図な生活保護の拡大は歪んだ社会を生みかねない。将来の自己責任型社会を見たとき、これ以上の納税者の負担は活性化を阻害するだけだろう。

東京では某社会福祉法人が施設を建設し、ホームレスを集めて、生活保護費を区に代行申請し、その大半をピンハネして問題になっていた。大阪などでは、ホームレス社会への流入が止まらず、施設で対応しようにも設置場所周辺の住民の反対で難しいため、市外に建設を計画する案もあるようだ。その市外の地域の合意も大変だろう。治安に直結しないとは誰も言い切れない。自分の意思で助けようと一生懸命頑張っておられる、運動する方がいる社会は救われる。ただし、税金を出すと言う話ではなく、共同募金等の対象ではないかなとも思う。

  ボトムアップ→トップダウン
08/31 (火)

kocchi.gif 台風の結果は自宅の一部損壊…。播但線、市バスで市役所。監査制度について調査。鳥取県では法定4人の監査委員を6人に増員する特区を申請するという。片山知事は、厳しい内部監査を要求し、不正の芽を摘むといっていた。知事本人が全ての事務を把握できないことを認めた上で、危機管理として性悪説に立つということだろうか。民間では監査法人の意見が会社をつぶすこともある位。事前許認可型から事後チェック型へ。そういえば姫路市では住民監査請求等はないに等しい。疑問がないか地域特性か。疑問はよく聞くが…。

地下の職員食堂。その後、連合姫路地域協議会役員との市政懇談会。議案の問題から産業振興、財政問題まで。談論風発(活発な議論)。

その後、議会事務局。新聞報道された案件について調査依頼。その結果、むしろ結果より、その姿勢は私にとって重大な意味がある。議会の権能否定(予算議決の形骸化)という程度の問題ではない。限界が近づいてきた。これまで組織を考え、担当課レベルから積み上げるようにしてきた。それで動かないなら、ボトムアップ→トップダウンへ方針転換するほかない。

「正式な場(委員会等)で本当に知らないことだけを質問するのは議員としてまだまだ。事実を知っていて、意図を持って質問するのが(理想の)議員の質問」。私より年少のK川西市議が先輩議員から聞いた言葉という。耳の痛い話だし、聞いて以来常に頭の片隅にある。

その後、関係各課を訪問。9月議会の本会議質問の有無を尋ねられる(私の割り当て時間はありません)。その後、控室に来訪の職員の方と懇談。

退勤後、八起。市政懇談会。たまに、「○○歳を超えると(それまでの生き様が顔に出るので)自分の顔に責任を取れ」などの話をされる方がいる。今日は全員初顔合わせの面々だが、全員純粋。こういうまっすぐに生きている人が報われる社会をつくっていきたい。解散後、ある案件で打ち合わせ。難問山積だが着手に向けて一定の目途はついた。感謝。



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